中出しをされたらどうする?性行為後の正しい避妊方法を解説!
こちらの記事はフィットクリニック服部圭太院長が監修しています。
パートナーにお願いされて「安全日だから」と、つい中出しを許してしまい、性行為後に焦りや不安に苛まれた経験がある人もいるのではないでしょうか。
妊娠しているかはすぐに確認できず、次の生理まで落ち着かない状況は精神的な負担にもなってきます。
このページでは中出しされた際の緊急措置として、アフターピルを使った性行為後の正しい避妊方法について詳しく解説していきます。
当院でもアフターピルを処方していますので、今すぐ必要な方はお問い合わせください。
日・祝日10:00~18:00
※効果時間内のお届けが難しい場合は、お近くの産婦人科をご利用ください
フィットクリニックでは、アフターピルのオンライン処方も行っております。詳しくは下記ページをご確認ください。
性行為後はアフターピルで避妊する
もし膣内で射精されてしまった時でも、リスク行為後に避妊できる方法はアフターピルのみです。
「安全日だから」と許してしまっている人もいるかもしれませんが、どのタイミングであっても直に性器を挿入した時点で妊娠のリスクは避けられません。
また次の生理まで妊娠の不安に悩まされるのは、メンタル面にも決して良い影響を与えません。
もし生理が訪れず妊娠してしまった場合、そこからアフターピルを服用しても避妊はできません。
残されるのは出産か中絶となります。
妊娠を望まないのであれば日頃から避妊具を使用するのはもちろん、万が一の時は効果時間以内にアフターピルを服用するということを頭に入れておきたいところです。
「低用量ピル」と「アフターピル」は違う
ピルといっても、その種類は「低用量ピル」と「アフターピル」があります。
低用量ピル | 毎日飲み続ける必要があるが、高い避妊効果を得られるお薬 |
---|---|
アフターピル | 緊急時に服用することで高い避妊効果を得られるお薬 |
このように同じピルであっても避妊効果が得られるタイミングが違います。
低用量ピルは月経量や生理痛を減らすといった目的もあり、シチュエーションによって使い分ける必要があります。
また、中出し(膣内射精)の後に低用量ピルを服用し始めても避妊効果はありません。
「性行為後の避妊」であればアフターピルを選ぶようにしましょう。
「72時間タイプ」と「120時間タイプ」
アフターピルは、避妊効果を得られる「時間」によって2つのタイプに分けられます。
<レボノルゲストレル錠>
⇒性行為後72時間以内に服用するタイプ
- 性行為後〜24時間:約99%
- 24時間〜48時間:約98%
- 48時間〜72時間:約97%
- 72時間〜96時間:約75%
<エラ>
⇒性行為後120時間以内に服用するタイプ
- 性行為後〜24時間:約99%
- 24時間〜48時間:約99%
- 48時間〜72時間:約99%
- 72時間〜96時間:約98.9%
- 96時間〜120時間:約98.9%
- 120時間〜:約75%
効果時間内に服用できれば性行為後であっても上記のような高い避妊効果が認められています。
一方、時間が経つにつれて少しずつ避妊率は低下していき、それぞれタイムリミットを迎えてしまうと避妊効果は大幅に低下します。
それだけにアフターピルは服用までの早さがとても大切なお薬であるといえます。
万が一のことを考えるのであれば処方先をあらかじめ見つけておくというのもおすすめです。
アフターピルの正しい飲み方
アフターピルの正しい飲み方は以下の通りです。
※海外製の場合1回2錠
※服用後2時間以内は成分の吸収のため嘔吐しないこと
最大限の避妊効果を得るためには効果時間ぎりぎりの服用ではなく、中出しや避妊具のアクシデントといった性行為後なるべく早く服用するのが理想的です。
また、覚えておきたいのが、アフターピルは服用すれば避妊治療が終わりというわけではありません。
妊娠していないことを確認するまでが緊急避妊になるため、服用した日から3週間程度後に、市販の妊娠検査薬や産婦人科で診察を必ず受けるようにしましょう。
フィットクリニックでも早期妊娠検査薬を取り扱っており、アフターピルの処方に合わせてご購入いただけます。
まずは焦らず服用を最優先にする
アフターピルが必要になるタイミングから考えても、リスク行為後には焦りや不安といった心理的に動揺しているシチュエーションが多いものです。
そのため誤った判断にもつながりやすく、「パートナーが大丈夫って言うから・・・」とアフターピルを服用しなかったことで後悔するケースも珍しくありません。
パートナーに頼りたい気持ちもわかりますが、最終的な判断は女性自らの意思です。
時間だけがいたずらに過ぎてしまわないためにも、ご自身のライフプランと合わせてアフターピルの服用を判断しましょう。
もしどうしても決めかねるという際には、第三者である医師に状況を説明してみると服用するかの判断もつきやすくなるはずです。
服用後の嘔吐に注意
アフターピルの服用は1錠飲むだけなので難しくはありませんが、服用後のホルモンバランスの変化にともなって「吐き気」や「嘔吐」を催すことがあります。
特に嘔吐がある場合、服用から何時間経過しているかが重要なポイントです。
もし服用から「2時間以内」に嘔吐してしまうと成分が身体に吸収されず、アフターピルの高い避妊効果を得られなくなる可能性があります。
追加でもう1回分服用の必要があるため、以下のような人はあらかじめ吐き気止めを併用するのも1つです。
- 嘔吐しやすい体質である
- アフターピルで嘔吐の経験がある
- 吐いてしまわないか不安がある
エラ | 8,000円/1錠 |
---|
アフターピルの購入方法
アフターピルの購入方法は、必ず医師を通しての購入となります。
ポピュラーなのは産婦人科に受診し直接処方してもらう方法ですが、2019年からはアフターピルのオンライン診療が認められています。
オンライン診療は医師と音声通話の診察を通して、自宅までアフターピルを郵送してもらえる新しい診療方法です。
コロナウイルス感染対策を契機に、初診からオンライン診療を受けることができるようになりました。
通販に近い感覚からも人気の購入方法となりつつあります。
- 自宅などで診察~処方が可能
- 通院時間や待ち時間のロスを短縮
- 処方された医薬品は自宅まで配送
- 近くにクリニックがない地域にお住まいでも全国同レベルの診察・処方が可能
- クリニックへは一切行かなくて済むためプライバシーも守れる
ちなみに医師を通さない国内通販サイトなどでは購入はできないため、「産婦人科での処方」または「オンライン処方」のいずれかで購入方法を検討してみてください。
オンライン処方でも服用タイミングに間に合う
オンライン処方で気になるのが、手元に届くまでの日数です。
フィットクリニックでは最短で当日、遅くても翌日に発送しております。
発送から3日以内には届くため、72時間タイプのレボノルゲストレル錠や120時間タイプのエラの服用タイミングにも十分間に合います。
※北海道・沖縄・島しょ部の方には経過時間によって最寄りの産婦人科での処方をお勧めしております
避妊成功率が高い残り時間は...
また予約方法については、電話・メール・LINEのいずれかから可能です。
診察についても記入いただく問診票を元に、電話で医師からの質問に答えるだけなので5〜10分ほどで完了します。
当クリニックでは、少しでも不安な時間を減らすためにもスピード処方を心がけています。
アフターピルが必要になった際には、お気軽にご相談ください。
中出しと妊娠についての正しい知識
「中出し」と「妊娠」の意味については、知っている人がほとんどでしょう。
しかし正しい知識を持っている人は決して多いとは言えず、誤った避妊方法を選んだために妊娠したというケースも見受けられます。
日頃から正しい知識をもって避妊していれば、アフターピルを服用する必要になる機会は減らせます。
知っているだけでなく実践できるよう、この機会に中出しと妊娠についての正しい知識を身につけましょう。
「安全日なら中出ししても妊娠しない」は間違い
妊娠について「危険日」や「安全日」といったことが言われますが、これは不妊治療における排卵日予測を誤って使ってしまっている典型的な例です。
- 危険日
⇨ 排卵日前後の妊娠しやすい数日間 - 安全日
⇨ それ以外の日
妊娠しやすい日を目安にしていれば、「安全日だから中出ししても妊娠しない」と誤った解釈をしている人もいます。
しかし妊娠を望んでいないのであれば、安全な日というのは存在しません。
性行為をすれば妊娠するリスクはいつでもあり、もちろん中出し(膣内射精)をしていればいつ妊娠してもおかしくありません。
危険日や安全日と分けるのではなく、妊娠の予定がないのであればコンドームや低用量ピルを使って避妊することをおすすめします。
射精後の精子の寿命は3日
中出しによって膣内に侵入した精子の寿命は、3日ほどと言われています。
つまりこの3日で卵子と出会ってしまえば、中出しのタイミングが安全日であろうが、生理中であろうが妊娠する可能性はあります。
「なぜこのタイミングで妊娠?!」という人もいますが、24時間しか生きられない卵子にくらべて精子の寿命は長いためです。
もし中出しを許可してしまったのであれば、アフターピル以外に避妊方法はありません。
このことからも、妊娠する以外の目的で中出しを認めるのは控えるようにしましょう。
中出し後すぐには妊娠検査薬でも確認できない
もし中出し後すぐに妊娠検査薬を使用しても反応は出ません。
これは妊娠検査薬が、妊娠中に多く分泌される「hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)」と呼ばれるホルモンを検出して陽性か陰性か妊娠反応の確認をするためです。
一般的には性行為があった日から「約3週間後」程度で検査が可能とされており、中出しがあった直後では判断ができません。
正しく使用できれば精度は99%以上とされる妊娠検査薬も多いですが、いつ使用するかがとても大切です。
また、妊娠検査薬が使用できるまで待っていては、妊娠してしまう可能性があります。
中出しという行為があったのであれば、すぐにアフターピルの服用を検討してみてください。
「外出し」でも妊娠の可能性がある
外出し(膣外射精)でも妊娠の可能性は十分にあります。
その理由として、カウパー(腺)液(我慢汁)と呼ばれる分泌液の中に、射精前でも妊娠するに十分な精液が混ざってしまうことがあるためです。
- 避妊具なしで性器同士が接触する
- 我慢汁のついた手で女性器を愛撫する
「精子は空気に触れると死滅する」とも言われていますが、どの程度の時間で妊孕性(妊娠するための力)を失うかは不明です。
もし我慢汁が手に付着したのであれば、不用意に膣に触れないに越したことはありません。