育毛メソセラピーとは?効果や副作用を解説

更新日:2024/09/24

「メソセラピー」とは、注射などによって有効成分を体内に注入する医療行為全般を指します。 中でも特に、AGA・FAGA治療における施術を指す場合が多くあります。

AGA・FAGA治療におけるメソセラピーを区別するために「育毛メソセラピー」や「毛髪再生メソセラピー」などと呼ぶこともありますが、ここでは以降「メソセラピー」として統一しています。

発毛治療の分野におけるメソセラピーは、2000年代になり徐々に取り入れられている新しい治療法です。 ですが、詳しい説明ができている医師やクリニックはまだまだ多いとは言えません。

ここでは、メソセラピーの効果や特徴、施術の内容、注意事項などをまとめ、わかりやすく説明しています。

フィットクリニックでは投薬治療のみの提供となるため、育毛メソセラピーや施術治療は提供していません。

メソセラピーとは

1952年、フランスの医師であるミシェル・ピストール氏によってメソセラピーは考案され、リウマチや関節炎、スポーツ外傷などの治療方法として用いられていました。
しかし脱毛症や皮膚科領域の治療にも高い効果があることが認められ、近年では発毛治療や痩身治療などにも応用されています。
特に発毛治療におけるメソセラピーは、注射などにより有効成分を頭皮に直接注入する最先端の治療方法として着目されています。

メソセラピー(mesotherapy)のメソ(meso)とは「中間」、「中央」という意味を持つ英単語です。
施術の効果を最大限に得るために頭皮表面から1.5mm程度の深さに成分を注入するのがメソセラピーでは一般的で、これは筋肉および血管への注射や、薬の内服を内側の治療、外用薬の塗布を外側の治療としたときに、ちょうど両者の中間にあたるような治療方法となります。
このことから、中間の治療という意味で、メソセラピーと呼ばれるようになりました。

メソセラピーでは注射を使う代表的な施術方法以外にも、以下のような施術方法があります。

施術の名称 注入する方法 特徴
・パピューレ法
・ナパージュ法
注射器 若干の痛みを伴うが高い成分浸透力がある。
・ダーマローラー方 極細針のついたローラー 痛みや出血は注射器を使う施術ほどはない。
・ノーニードル方 ・電気刺激(パルス)
・炭酸ガス
痛みはほとんどないが、成分の浸透力では劣る。
・フラクショナルレーザー法 レーザー照射 痛みはほとんどないが、施術費用が高額になる。

特に、注射針を使わない施術方法は痛みや出血をほとんど伴わないため、採用しているクリニックが増えています。

また、メソセラピーで注入する成分に関してですが、実はこれには決まりがありません。
クリニックごとの独自性が出る部分ではありますが、多くのクリニックではフィナステリドやミノキシジルなどの医薬品成分に加え、成長因子や栄養成分など独自の配合を行い注入が行われています。

なおメソセラピーと同様に、頭皮への成分の注射によって発毛効果を得る施術に「HARG療法」があります。
このHARG両方だけは注入する薬剤に決まりがあり、認定を受けた医療機関のみが施術を行うことができます。

メソセラピーの効果

AGA・FAGA治療の基本は、内服薬と外用薬による治療です。
一方で、内服薬、外用薬のみによる治療には以下のようなデメリットもあります。

  • 効果が現れるまで最低でも半年~1年ほどかかる
  • 特定の持病があると服用できない薬がある
  • フィナステリドやデュタステリドを服用できない女性は薬の選択肢が少ない

このようなデメリットをカバーするために、投薬治療と組み合わせて行われるのがメソセラピーです。
内服薬や外用薬と組み合わせることで弱くなった毛根の細胞を活性化させ、より早く、より高い発毛効果を実感できるようになります。
特に、発毛を実感できるまでの時間の短縮はメソセラピーの大きな特徴であり、様々な医療機関でそのようなデータが公表されています。

メソセラピーの副作用

メソセラピーは、一般的に副作用の少ない施術とされています。
針を使った施術であれば、多少の痛みや出血を伴う場合もありますが、患部の冷却や麻酔によって軽減が可能です。
施術直後は患部周辺の赤みや腫れ、かゆみが現れることがありますが、多くは一時的なもので、数時間から長くとも数日で症状は収まります。

極稀なケースですが、メソセラピーの施術後にアレルギー反応や感染症が発生する場合があります。
このようなアレルギー反応や感染症の症状、または施術後の赤みや腫れ、かゆみが長引く場合は医師に相談するようにしましょう。

メソセラピーの特徴

メソセラピーには次のような特徴があります。

  • 高い発毛即効性
  • 副作用がほとんどない
  • フィナステリドやデュタステリドの服用ができない女性でも施術が可能

この中でも特に、内服薬、外用薬による治療との組み合わせによって、発毛までのスピードを最大限に早められる即効性がメソセラピー最大の特徴です。

メソセラピーの注意事項

前述しているように、メソセラピーは副作用がほとんどない、安全性の高い施術です。
しかし医療行為である以上、注意すべき点もあります。

また、注入する薬剤や患者様の体質などによっては副作用のリスクがゼロとは言い切れません。
もしも施術後に不調を感じた場合にはすぐにお伝えください。

施術を行えない人

メソセラピーは従来までの発毛治療とは一線を画す最先端の発毛治療ですが、ガンを患っている方への施術は行うことができません
これは頭皮に注入する成長因子は万能であるがゆえに、ガン細胞の成長を助長する可能性があるためです。

また、施術が行えない訳ではありませんが、毛根を失っている部分への発毛効果は期待できません
メソセラピーは、毛根内のはたらきが弱まった細胞を目覚めさせる治療です。
毛根が生きていれば細胞が再び活性化し、発毛の効果を実感できるはずです。
しかし毛根が完全に失われている場合、再び活性化する細胞もないので、治療の効果を実感することは難しくなります。

メソセラピーの施術を希望する場合は、必ず医師の診察を受け、現在の毛根の状態を確認してもらいましょう。

メソセラピーの施術を検討する際には、

  • ガンがある方への施術はできない
  • 毛根が完全に失われた部分に発毛させることはできない

以上の2点を注意する必要があります。
頭皮や毛根の状態のチェックはもちろん、持病や健康状態なども含めて、自分がメソセラピーを受けられるかどうかは必ず医師と確認するようにしましょう。

よくある質問

Q1
メソセラピーの施術時間はどのくらいですか?
A1
平均すると40分程度です。
Q2
メソセラピーの施術の期間はどのくらいですか?
A2
6~12回の施術を半年~2年間ほどかけて受ける場合が多いです。
Q3
施術中は痛みがありますか?
A3
痛みの感じ方には個人差がありますが、麻酔を配合している施術もあります。
Q4
施術後気をつけることはありますか?
A4
施術後は以下の2点にお気をつけください。
  • 治療当日にシャンプーや入浴、サウナなどは控えるようにしてください。翌日であれば問題ありません。シャワーのみでしたら、治療当日に行っても問題ありません。
  • 施術当日は、頭皮のマッサージ・ブラッシング・頭皮に爪を立てるなどの行為は避けてください。