アフターピル

生理1週間前でも安全日ではない!妊娠の可能性について解説

生理1週間前でも安全日ではない!妊娠の可能性について解説 アフターピル

妊娠について「安全日」や「危険日」と分けて考えることが一般的に浸透していますが、実は妊娠しないと言い切れる日は1日もありません。

避妊なしの性行為があれば、いつでも危険な日であり、誤った安心感が予期せぬ妊娠につながる可能性があります。

このページでは、性行為に安全日がない理由について詳しく解説します。

避妊の大切さを知ってもらい、今後のセックスライフにご活用ください。

また、後半では緊急避妊の方法と、緊急避妊薬(アフターピル)の処方についても紹介しています。

すぐにアフターピルについて知りたい方や処方を受けたい方は以下よりご予約いただけます。オンライン処方も行っているため是非ご利用ください。

フィットクリニック開院時間(お電話受付時間)

平日・土曜10:00~20:00 /
日・祝日10:00~18:00

絶対に妊娠しないという「安全日」はない

女性が絶対に妊娠しない日というのは、1日もありません。

性行為をすれば妊娠する可能性はいつでもあり、排卵日前後の数日以外を「安全日」とするのは以下の根拠から、大きな誤りであると言えます。

●安全日は無いと言える根拠 ①:排卵日は予測しかできないから 排卵日がいつ来るかは予測できますが、100%ではありません。
ホルモンバランスやストレス、疲労などによってズレが生じやすく、2週間ほど前後することもあります。

②:卵子と精子の寿命 卵子の寿命は1日と短いですが、精子は3〜7日も寿命があります。
そのため排卵日前後を避けられたとしても精子は生きている可能性があり、生理前であっても妊娠しないとは言い切れません。

「安全日」や「危険日」は、あくまでも目安にすぎません。

妊娠しづらいタイミングはあっても、絶対に妊娠しないという日はないことを覚えておきましょう。

生理1週間前が安全日と言われる理由

生理1週間前が安全日と言われる理由

生理周期は25〜38日を1周期として、4段階に分かれています。

●生理周期

月経期
⇨ 生理が起こる時期

卵胞期
⇨ 新しい卵子を育てる時期

排卵期
⇨ 育った卵子が飛び出す時期

黄体期
⇨ 妊娠に備えて子宮内膜を厚くする時期

生理周期が安定していれば、排卵は生理の14日前に起こり、卵子が受精できるのは12〜24時間と限られた時間のみです。

このため生理前は妊娠する確率が低いとされ、黄体期にあたる生理1週間前は妊娠しにくい安全日と言われる理由となっています。

ただし、生理1週間前であっても絶対妊娠しないというわけではありません。

妊娠しやすい時期である排卵日を「オギノ式」を使って予測する方法もありますが、体調の変化による排卵日のズレまでは予測できないデメリットがあります。

生理前は妊娠する確率が低いとはされてはいるものの、それがいつかを正確に予測はできないので、どのタイミングでも妊娠する可能性があると考えておきましょう。

生理1週間前の症状

生理前の1〜2週間前あたりから、女性の心身には変化が起こります。

●生理前の1〜2週間前の
よく知られている症状
  • 下腹部の痛み
  • 乳房の張り
  • 眠気
  • イライラ
  • 憂うつな気分 など

こうした症状は、生理がくるまで症状が続く人もいれば、2〜3日前に集中して症状が出る人もいます。

また、不調の程度によっては、日常生活に支障が出てしまうほど症状が重くなる場合は、「月経前症候群(PMS)」や、精神面の症状が強いと「月経前気分障害(PMDD)」の可能性もあるため注意が必要です。

●「月経前症候群(PMS)」「月経前気分障害(PMDD)」の主な症状

<身体症状>
腰痛、下腹部痛、乳房の張り、むくみ、倦怠感、めまい、頭痛、便秘、睡眠障害、筋肉痛・関節痛 など

<精神症状>
憂うつな気分、イライラして怒りっぽくなる、不安、集中力や意欲の低下、過食、情緒不安定 など

他にも150種類以上の症状があるとされ、はっきりとした原因はわかっていません。

一説には、女性ホルモンの分泌量の急激な変化に脳が対応できなくなることで、身体や心に不調が出ると考えられています。

生理前と性欲の関係

生理前と性欲は関係していると考える女性は多く、ある調査報告では「性欲を感じやすい時期」に関するアンケートで、3割超が「生理1週間前」と回答しています。

続いて多いのが「生理2週間前」、「生理1~3日前」と、女性の70%以上が生理前に性欲が強まると感じており、排卵日に近い前後は性欲が高まりやすい傾向にあることがわかります。

一方で生理前は女性ホルモンの変化から、メンタル面の浮き沈みも出やすい時期です。

性的なモチベーションが下がってしまう人もおり、むしろ生理後の排卵日に近づくに連れて性欲が強まるという女性もいます。

生理前だから性欲が高まるとは一概に言えませんが、生理周期に合わせた性欲の波が人それぞれあるのは確かです。

避妊方法について

避妊方法にはさまざまあり、男性だけでなく、女性自らの意志で行う方法もあります。

「生理前だから安全」とハードルを下げてしまうのではなく、妊娠を望まない期間はお互いが避妊意識を高く持つようにしましょう。

正しく避妊できれば100%に近い確率で避妊できる方法もありますが、一方で当たり前と思っていた避妊方法が実は間違っていたということもあります。

ここからは「正しい避妊方法」と「誤った避妊方法」についてご紹介していくので、今後にお役立てください。

正しい避妊方法

正しい避妊方法としてあげられるのが、次のような方法です。

●正しい避妊方法4つ

1.OC(低用量ピル・経口避妊薬)
適切に服用できれば99.7%の確率で避妊できる、女性主体の避妊方法です。
「ライフデザインドラッグ」とも呼ばれ、ホルモンバランスをコントロールすることで、PMSやPMDDによる症状を軽くしてくれる効果も期待できます。

2.コンドーム
日本ではポピュラーな避妊方法になり、精子が子宮内に侵入するのを防ぐ避妊具です。
正しく使用できれば避妊率は約85%になるので、毎回の性行為で積極的に使用するのは男性のエチケットになります。
また性器同士が直接触れるのを防いでくれるため、性感染症を予防する意味でも必須と言えます。

3.IUD(子宮内避妊具・避妊リング)
子宮内に装着し、子宮内の環境を変化させる避妊具です。
精子の運動性や、精子と卵子の受精機能を妨げることで妊娠を防ぎます。
また避妊率は99.2%になり、数年にわたって避妊効果が持続するので、ライフプランに合わせた長期的な避妊を可能にしてくれます。

4.IUS(子宮内黄体ホルモン放出システム)
黄体ホルモンを放出する特殊な器具を子宮内に装着する避妊方法になります。
低用量ピルとIUDを組み合わせたような避妊方法となり、避妊率は99.9%ともっとも高いです。
最長で5年にわたって避妊効果が持続するので毎回避妊する煩わしさがなく、生理の量を減らしたり、生理痛をやわらげる効果も期待できます。

理想的かつ実践しやすい方法は、「コンドーム+低用量ピル」の併用による二重の避妊です。

予定外の妊娠で、ライフプランは大きく変わります。パートナーと相談しながら自分たちに合った避妊方法を実践してみてください。

間違った避妊方法

間違っているにも関わらず、一部の人が実践してしまっているのが次のような避妊方法です。

●間違った避妊方法3つ

1.膣洗浄
活発な精子は、1時間ほどで卵管の先端にまで到達するスピードがあります。
性行為後に洗い流しても手遅れであり、不安から膣を洗い過ぎてしまうと膣カンジダ症にもなりかねないので注意です。

2.膣外射精
カウパー液(我慢汁)にも、妊娠するには十分な精子が含まれています。
男性のコントロール下以外でもカウパー液は分泌されるため、避妊具なしで性行為しているのと同じ状態です。

3.生理中の性行為
生理中は、子宮内膜が剥がれ落ちているタイミングなので妊娠する可能性は低いです。
しかし、精子が生きていれば生理後に妊娠する可能性があり、避妊方法としては適切ではありません。
なにより生理中の性行為は、感染症や子宮内膜症のリスクなどもあるので注意してください。

また、念には念をとコンドームを2枚重ねで使う方もいますが、ゴム同士の摩擦によって破損の原因にもなります。

つまり「より強力な避妊方法」とはいかず、逆に避妊率を低下させてしまうので控えるようにしてください。

避妊に失敗した場合は緊急避妊薬(アフターピル)

正しい避妊方法を選択すれば避妊率はアップしますが、正しい避妊方法であっても避妊に失敗するケースがあり、妊娠を100%防ぐことはできません。

●避妊失敗の例
  • コンドームのトラブル(ゴムの劣化、ピンホール、行為中に外れるなど)
  • 精液に触れた手で性器に触れる
  • 低用量ピルの飲み忘れや飲み間違い
など

こうした緊急時に望まぬ妊娠を避ける手段として、性行為の後でも避妊効果のある緊急避妊薬(アフターピル)を服用するという方法があります。

女性ホルモンのバランスを大きく変化させるので性行為の度に服用するものではありませんが、避妊失敗の後の服用でも一定時間内であれば避妊に間に合います。

以下より緊急避妊薬について詳しく解説しているので、次の生理まで不安を抱えたり、焦って誤った対処を取らないためにも、万が一の時の参考にしてみてください。

アフターピルの効果

妊娠は「排卵」「受精」「着床」の3つによって成立しますが、アフターピルは排卵と受精の2つのタイミングに作用することで避妊効果を発揮します。

●アフターピルの効果
  • 排卵を遅らせたり、抑える効果
  • 受精卵が着床するのを阻止する効果

アフターピルは排卵前後に関わらず避妊効果が期待でき、万が一の事態から身体を守ってくれます。

またアフターピルは、不安のあった性行為から服用するタイミングが早いほど効果が期待できます。

行為直後から24時間以内であれば99%の確率で妊娠を阻止できるので、避妊失敗に気づいた時点ですぐに服用するのが理想的です。

アフターピルの種類

アフターピルには、2種類あります。

2種類とも効果は同じですが、効果の有効時間と避妊率に違いがあり、以下で説明します。

●アフターピルの種類

<72時間タイプ>
代表的な医薬品:ノルレボ、レボノルゲストレル錠
レボノルゲストレル錠は、不安のあった性行為後から72時間以内の服用なら避妊率は97%あるアフターピルです。
処方される機会も多いため、アフターピルを代表するお薬となっています。

<120時間タイプ>
代表的な医薬品:エラ、エラワン
エラは、欧米などのピル先進国でポピュラーなアフターピルです。
不安のあった性行為から120時間以内の服用であれば、98.9%と高い避妊率を維持できるのが特徴となっています。

アフターピルの種類

レボノルゲストレル錠もエラも、避妊効果についてはどちらも変わりません。

なので、不安のあった性行為から何時間経過しているかで種類が決まってきます。

3〜5日までなら避妊効果を得られますが、どちらも早めの服用を心がけてみてください。

●フィットクリニックのアフターピル

レボノルゲストレル(72時間)海外製 7,000円
レボノルゲストレル(72時間)日本製 12,000円
ウリプリスタール酢酸エステル
(エラワン)
(120時間)
8,000円

クリニックで処方する

アフターピルは市販薬としては販売されておらず、医療機関でのみ処方を受けることができます。

特別な検査などは不要で、服用できるかの簡単な問診のみで処方になり、その場で服用することも可能です。

またオンライン診療で処方するところが最近は増えてきているので、近くに婦人科系の病院やクリニックがない方でも安心です。

フィットクリニックでも来院処方に加え、オンライン診療によるアフターピルの処方を行っています。

5〜10分ほどの電話のみの問診で処方が可能で、都内にお住まいの方であれば、オプションのバイク便によって最短60分でご指定の住所までお届けすることも可能です。

服用までのタイムラグを短くする取り組みを行っているので、アフターピルが必要な状況になった際はお気軽にご相談ください。

まとめ

最後に、ここまでの内容をまとめてお伝えします。

  • 妊娠しない安全日はない
  • 正しい避妊方法を実践できれば、99%は妊娠を避けられる
  • 望まぬ妊娠を避けるには、お互いに避妊するのが理想的
  • 避妊に失敗したらアフターピルをすぐに服用する

予期せぬ妊娠は将来を大きく変えることになります。

そして若い方ほど社会的にも経済的にも負担が大きいのは事実です。

妊娠を望まないのであれば、「安全日などは無い」という認識を忘れず、避妊を行いましょう。

避妊薬の服用に不安を持つ方も多いと思いますが、だからこそクリニックでご自身の体調面なども相談し処方するのがベストです。

また現在では妊娠の可能性があった場合でも、アフターピルという緊急避妊薬があります。

不安になったときのために、選択肢の一つとして覚えておきましょう。

よくある質問

生理の何日前が安全日ですか
「生理直後の2日間」と「次回生理の7日前」は妊娠しにくい時期とされていますが、確実ではありません。
生理周期は少しの体調の変化でもズレやすいので、いつでも危険日と考えて正しい避妊方法を実践しましょう。
外出しなら妊娠しないか?
外出し(膣外射精)でも妊娠する可能性は十分にあります。
精子は精液だけでなく、カウパー液(我慢汁)にも含まれているためです。
カウパー液には妊娠するに十分な精子が含まれ、行為中は男性のコントロール下以外でも無意識に分泌されています。
外だしは不確実な避妊方法となるので、コンドームの装着や低用量ピルを服用するなど正しい避妊方法を実践してみてください。
低用量ピルを飲んでいれば妊娠しない?
低用量ピルの使用開始1年間の失敗率は、次のようになります。

理想的な使用:0.3%
一般的な使用:9%

服用したからといって100%妊娠しないわけではなく、理想的な使用ができても妊娠するリスクはわずかに残ります。
また一般的な使用方法(飲み忘れや飲み間違い)となると失敗率は30倍にも高まるので、望まない妊娠を避けるためにも正しい服用を心がけましょう。