AGA・薄毛

トンカットアリの育毛効果とは?薄毛改善との関係を調査

AGA・薄毛

あまり聞き馴染みはないかもしれませんが、トンカットアリという東南アジアを原産とする天然成分の育毛効果に注目が集まってきています。

そんなトンカットアリが薄毛にどんな効果をもたらしてくれるのか調査しましたので、研究データなども交えながら詳しく解説していきます。

なお、「髪が薄いのが気になる…」といったお悩みがある場合、早期に治療することで薄毛が改善したり、将来の髪を守ることができます。
フィットクリニックでは男性はAGA治療、女性はFAGA治療を行っているので、詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

トンカットアリとは

トンカットアリは東南アジアでは古くから民間療法として用いられ、滋養強壮に良いとされ、ヘルスケアで有名な企業のサプリメントにも原料として配合されることも多くなっています。

トンカットアリにはさまざまな呼び名があるため、概要を一旦まとめておくと次のようになります。

学名 Eurycoma Longi-folia Jack
別名 マレーシア人参、トンカット・アリ、ナガエカサ(和名)
原産地 東南アジア(インドシナ、インドネシア)
含有成分 ユーリコマノン、アルカロイド、サポニン、ユーリペプチド、植物ステロール、アミノ酸、ミネラル、カシノイド、テルペノイドなど

現地では、精力アップにつながるとのことから「森のバイアグラ」、万病に効くとされることから「治百病」と、今もさまざまな愛称で親しまれています。

葉や幹、根に独特の苦味があり、この苦味がさまざまな効果をもたらすと考えられています。

主に滋養強壮や疲労回復を目的に取り入れられるトンカットアリですが、一部では育毛効果が期待できると噂されています。

なぜ育毛に良いとされるのか、ここから詳しく解説していきます。

トンカットアリの育毛効果

トンカットアリは研究が進められており、その結果からは育毛に関わるであろう2つの効果が注目されています。

  • 血流改善
  • 頭皮の血流が悪くなってしまうと、エネルギー不足によって髪が弱り、やがては抜け毛となってしまいます。つまり血流は髪のライフラインと言え、髪が太く・丈夫に育つには血液に乗って運ばれてくる栄養や酸素が欠かせません。
  • ストレスホルモン減少
  • ストレスホルモンとは「コルチゾール」のことです。 コルチゾール濃度が高い人ほど髪が細いということが、有名化粧品メーカーの報告からもわかっています。

このようにトンカットアリには育毛効果が期待されているだけに、将来の毛量が不安な人は取り入れてみると良いかもしれません。

薄毛を改善する根拠

太く丈夫な髪を育てる可能性を秘めたトンカットアリですが、あくまでも栄養を補助する食品であることを忘れてはいけません。

つまり、薄毛治療薬のように安定した効果があるとまでは言い切れません。

すでに薄毛が目立っている人が髪に大きな変化が見られるかは個人差が大きいというのが正直なところです。

栄養補助食品と薄毛治療薬のちがい

栄養補助食品 薄毛治療薬
目的 予防・改善 治療
使用する人 髪の将来に不安がある人
髪質を改善したい人
すでに薄毛の進行がみられる人

またトンカットアリには薄毛を改善したというデータはなく、このことからも薄毛治療薬の代わりになるとまでは言えないでしょう。

あくまでセルフケアの一環として、薄毛にならないため補助的に取り入れる栄養の1つと考えておきましょう。

トンカットアリのその他の効果

トンカットアリのその他に期待される効果は、次のとおりです。

◾️バイタリティーを高める効果

トンカットアリには「男性の活力」とも表現されるテストステロンの分泌を整える働きがあります。

テストステロン値が正常になると日々活き活きと過ごせ、さらに男性機能を高めることから、性欲UPや精子濃度・運動能の向上によって男性不妊にも有効と考えられています。

◾️体調を整える効果

トンカットアリには、ユーリコマオシド、ユーリコラクトン、ユーリコマラクトン、ユーリコマノン、パサクブミン-Bといった、さまざまな成分が豊富に含まれています。

これらの成分は抗マラリア、媚薬、抗糖尿病、抗菌、解熱作用が科学的に証明されており、古くから民間療法の1つとして東南アジアを中心に用いられています。

トンカットアリの摂取方法

トンカットアリは葉・幹・根に栄養のある植物で、また苦味も強いのでそのまま摂取するわけにはいかず、主に成分を抽出した以下のような形態で摂取されています。

  • サプリ
  • 飲料

またこれらに含まれるトンカットアリの配合量はメーカーによってもさまざまです。

ただ食品とはいっても摂り過ぎれば体調不良を招くことも考えられるので、指示に従って摂取するようにしてください。

また、トンカットアリは数日で髪や体調の変化を感じることはできません。

そのため長期的に使用することが前提になり、個人差はありますが3ヶ月ほど継続することを目安にしておくと良いでしょう。

1日の摂取目安

トンカットアリの摂取量の目安についてですが、以下のように提示されています。

●研究で機能が確認された用量

⇨ 200〜400mg / 日

●市販のサプリ

⇨ 70mg前後/1日分

このように大きなばらつきがあるため、実際に市販のサプリの用量でその機能を実感できるかは定かではありません。

つまり少ない用量では変化を実感できない可能性もあり、データがない以上は未知と言わざるを得ません。

また変化を追い求めるあまりにたくさん摂り過ぎれば、体調不良を招くことも十分に考えられます。

トンカットアリを摂取するのであれば、あくまでもメーカーの推奨量を守るようにしてください。

トンカットアリの副作用は?

トンカットアリのこれまでの研究や実験からは、副作用の報告はありません。

ただし注意したいのが、トンカットアリのサプリを謳った製品の中には、健康被害のおそれがある成分を混入させていたというケースがいくつかあります。

サプリは医薬品と違い、さまざまなメーカーが参入し販売しています。

通販などでも気軽に購入できるだけに、購入の際には十分に注意してください。

トンカットアリで薄毛になるという噂について

トンカットアリはテストステロンの分泌を促すことから、薄毛になると懸念されているユーザーもいます。

育毛目的で使用するのにハゲてしまっては本末転倒ですが、これは誤った噂です。

男性ホルモンを原因とする薄毛はAGA(男性型脱毛症)と呼ばれるものですが、この原因はテストステロンとは別のホルモンです。

より強い働きのある「DHT(ジヒドロテストステロン)」と呼ばれる男性ホルモンで、これが頭皮に増えることで薄毛を進行させます。

このことからテストステロンが増えても薄毛になる心配はなく、むしろ男性の日々の活力になってくれるため薄毛を心配する必要はないと言えます。

トンカットアリと薄毛治療薬の併用が効果的

トンカットアリは長期的な摂取によって体質改善し、育毛が期待できる可能性を秘めた食品です。

対して薄毛治療薬は薄毛への効果が認められており、育毛のみならず発毛や薄毛の進行を抑えてくれます。

それぞれ働きに違いがあることと、トンカットアリが天然成分であることから併用が可能なため、どちらも併用することでより効率的な育毛が可能と考えられます。

薄毛治療薬のご相談、処方に関して、フィットクリニックは多くの薄毛の悩みに応えてきた実績があります。

薄毛治療は来院が中心でしたが、オンライン診療による全国からの診療も増えております。

薄毛を悪化させないためにも、髪の悩みを持っている人はお気軽にご予約、ご相談ください。

よくある質問

トンカットアリで薄毛は治療できますか?
高い治療効果が期待できる医薬品ではない天然成分であることと、トンカットアリだけで薄毛が治療できたという症例がないことから、治療できるかは疑問です。ただし、継続摂取で薄毛の改善や育毛に効果が期待できるという報告はあります。
1日にたくさん摂ったほうが良いのでしょうか?
摂取目安量はサプリメントで70mgほどとされています。多く摂ればいいものではなく、1200mg以上という過剰摂取では肝機能障害の事例もあります。
トンカットアリは安全性に問題はありませんか?
天然成分であり、現在まで副作用も報告事例はありません。また、女性が摂取しても問題なく、女性の健康維持にも必要なテストステロン値が上昇したとの報告もあります。
すぐに効果はありますか?
効果を確約するものではなく、また、体調のさまざまな改善が見られるとしても、3か月は継続して飲むことが必要だといわれます。
トンカットアリより確実性の高い薄毛治療薬はありますか?
AGAの進行を抑える働きの内服薬として、フィナステリド(プロペシア)、デュタステリド(ザガーロ)があり、男女ともに利用できる発毛成分のミノキシジル内服薬、外用薬などがございます。