ニキビを作り出している原因は、日々の生活で肌にとって良くない行動をとっているからなのかもしれません。
ニキビを予防できる方法について、正しいスキンケアの方法から、バランスのとれた食生活、規則正しい生活習慣までを解説しています。
今日からすぐできるニキビ予防の方法なので、気になるものから始めてニキビのできにくい環境を少しでも整えていきましょう。
スキンケアで肌の環境を整える
ニキビを予防するには、自分の肌質にあったスキンケアをし、肌環境を整えることが大切です。
ニキビは過剰な皮脂の分泌と、毛穴の詰まりにより、発症します。
そのため、適切に洗顔やクレンジングで肌の「洗浄」をし、古い角質や過剰な皮脂、メイク汚れ、花粉や黄砂などをしっかりと洗い流しましょう。
乾燥はニキビを発症させる原因の1つになるため、お風呂やシャワーから上がったら、化粧水や乳液、パックを使用して肌の水分と油分の量をバランスよく保つように心がけてください。
また外出をする際は、炎症を引き起こす紫外線から肌を守るために、日焼け止めを塗ってから、出かけましょう。
紫外線を浴びすぎてしまった日や気になる場合は、メラニン色素の生成を抑制する作用と生成されたメラニンを還元する作用のあるビタミンCを摂取しましょう。
ビタミンCは、ニキビの予防・改善だけではなく、シミやそばかすの予防・改善にも繋がります。
栄養バランスのとれた食べ物
スキンケアで身体の外側からニキビ予防に努めつつ、身体の内側も整えてニキビができにくい環境作りをしましょう。
当たり前ですが、健康な身体や健康な肌を作るのには、日々口に入れているものも大きく影響します。
偏った食生活はニキビや体調不良を起こす原因の1つとなり、逆にバランスの良い食生活をすれば、ニキビの予防や身体の健康に繋げることができます。
鶏のささみや豆腐などのタンパク質、魚やナッツなどの必須脂肪酸、ビタミンが摂れる緑黄色野菜などのバランスを考えた食事をしましょう。
サプリメントを飲んで栄養素を補給
食事だけでビタミンをバランスよく摂取することが大変な方も少なくないでしょう。
そういった場合には、自分が不足している栄養素をサプリメントで補うこともできます。
- ビタミンA
ビタミンAは、角化や皮脂の過剰分泌を抑制する作用があり、ニキビの予防に効果があります。 - ビタミンB群
ビタミンB2とビタミンB6は皮脂の分泌量のバランスを整え、皮膚炎の予防に作用します。 - ビタミンC
ビタミンCは抗酸化作用やコラーゲン生成の促進作用があり、ニキビやニキビ跡の予防に効果があります。 - ビタミンE
ビタミンEは抗酸化作用と体内の血流改善の働きがあり、肌のターンオーバー促進でニキビの予防に効果があります。しかし過剰に摂取してしまうとホルモンバランスが乱れニキビを悪化させることもあるので注意が必要です。
またビタミンを摂取するだけではなく、生活習慣の改善も一緒に行って、ニキビ予防に努めることが大切です。
ストレスを溜めない
ストレスは、ホルモンバランスを乱し、皮脂の分泌量を過剰にさせ、大人ニキビを引き起こす原因となります。
また、ストレスを抱え込みすぎると、偏った食事やアルコールの過剰摂取、喫煙、免疫力の低下や肌のバリア機能低下などにも影響を及ぼしてしまい、肌と健康の両方を害してしまいます。
ストレスが原因の大人ニキビは、Uゾーンと呼ばれるあごやフェイスラインに発症しやすく、フェイスラインは肌のターンオーバーが遅いため、ニキビ跡になりやすく治りにくいです。
ストレスの原因にもよりますが、趣味を楽しんだり、ヨガや瞑想など、自分にあったストレス解消法を見つけて、ストレスを減らし、規則正しい生活を送るように心がけてください。
ストレスを感じると体内のビタミンCをたくさん消費してしまうため、サプリなどで補給することも大切です。
ビタミンCは、コラーゲンの生成促進作用や肌のターンオーバー促進作用があるため、凹みやクレーター化しているニキビ跡にも効果が期待できます。
良質で十分な睡眠の確保
睡眠中は、成長ホルモンが分泌され、肌の修復が行われます。
成長ホルモンの分泌量は、思春期を100%とすると、30代~40代で半分、60代でも20%と、生涯分泌され続けるため何歳であっても、睡眠時間の確保が重要であることがわかります。
令和元年に実施した国民健康・栄養調査によると、睡眠時間が6時間以上8時間未満の割合はおよその5~6割の人のみで、6時間未満の人は20歳~39歳で40.0%、40歳~59歳で49.5%、60歳以上で 32.5%でした。
睡眠不足は、健康への悪影響だけではなく、肌のターンオーバーを乱すことによって肌バリアの低下を招き、ニキビを発症させる原因となります。
人によって適切な睡眠時間は異なりますが、毎日6~8時間の睡眠を心がけ、質の高い十分な睡眠をとることが大切です。
ニキビ治療薬を使用・服用する
ニキビの治療薬はニキビができてしまった場合に使用し、ニキビの改善を目指す薬ですが、治療が終わった後の肌の状態の維持にも効果があります。
- アダパレンゲル(有効成分アダパレン)
皮膚のターンオーバーを促進し、皮膚が角化するのを調節し、毛穴の詰まりを防ぐことによって、アクネ菌が増殖する環境にしないため、ニキビ発症の予防に効果があります。 - ベピオゲル(有効成分過酸化ベンゾイル)
ピーリング作用で角質の剥がれを促すことによって、毛穴の詰まりを防ぎ、アクネ菌の増殖を抑えるため、ニキビ発症の予防に効果があります。 - シナール配合錠(アスコルビン酸、パントテン酸)
アスコルビン酸はビタミンCのことで、継続的に服用することによって、抗酸化作用によりコラーゲンの生成の促進と保持をし、ニキビの予防に繋げることができます。
※パントテン酸(ビタミンB5)は、アスコルビン酸の作用を高める働きがあります。 - イソトレチノイン(ビタミンA誘導体の一種)
皮脂腺を小さくすることによって皮脂の分泌量を減少させ、角化や毛穴の詰まりを抑えることによって、ニキビの原因を根本から取り除くため、内服終了後もニキビ抑制効果があることが知られています。
イソトレチノインは米国FDA(米国食品医薬品局)から認可を受けていて、アメリカや欧州のニキビ治療ガイドラインでは難治性ニキビ治療の第一選択薬として使用されるほど高い効果が認められていますが、注意するべき副作用もあります。
どの治療薬にも副作用があり、医師に肌や身体の健康状態などを相談の上、処方してもらうことが必要です。
厚生労働省のHPには、イソトレチノインをインターネットや個人輸入で入手しないように米国FDAから注意喚起が出ている邦訳文が掲載されています。
個人輸入による入手は、クリニックの処方よりも安く手に入る場合もありますが、偽造薬の危険性や届くまでに10日~2週間ほどの日数がかかる不便性の他、副作用もあるため、使用せずに医師に相談しましょう。
肌に触れるものを清潔に保つ
ダニや雑菌から肌荒れに繋がっていることもあります。
普段、直接的に肌に触れるものを清潔にするように意識しましょう。
- 枕カバーやシーツは皮脂や汗が付着しやすく、雑菌が繁殖しやすいので、こまめな交換をしましょう。
- お風呂やシャワー後のタオルは1度使ったら洗濯をしましょう。
- 電話で顔に触れるスマートフォンは除菌シートで綺麗にしましょう。
睡眠時は自分が想像しているよりも汗や皮脂が体内から出ています。
そのため、背中ニキビが気になる場合は、パジャマも毎日洗濯をして予防に努めましょう。
洗濯時に洗剤や柔軟剤を多く入れすぎてしまうと、タオルや枕カバー、パジャマやインナーに残ってしまっている可能性があります。
適量の洗剤を使用し、しっかりと洗い流さないとニキビの原因になってしまう場合もあるため、注意しましょう。
運動・筋トレを習慣的に取り入れる
運動は、ストレスを解消するだけではなく、血行を良くし、肌細胞への酸素や栄養をしっかりと送り届けることができます。
また運動を習慣化して、新陳代謝を上げることにより、毛穴の詰まりを抑制し、肌のターンオーバーを促進することで、ニキビの予防に繋げることができます。
軽いジョギングや筋トレ、ウォーキングなど自分の生活に無理のないように運動習慣を取り入れてみましょう。
禁煙でビタミンCの消費を抑える
ビタミンCの肌に与える良い影響について、この記事内でも掲載してきましたが、喫煙は、ビタミンCを消費することがわかっています。
喫煙はビタミンCを消費し、抗酸化作用やコラーゲン生成の促進作用を弱めてしまい、ニキビができやすい環境や、ニキビ跡が目立ちやすくなる原因となります。
ストレスがビタミンCを消費することについても触れましたが、その上喫煙もしてしまうと、体内のビタミンCは大きく不足してしまう可能性があります。
禁煙をすることで、肌のターンオーバーが正常化し、ニキビの予防に繋がりますので、できることなら禁煙に努めましょう。
酒を控える
日本酒やカクテル、梅酒などには糖分が多く含まれています。
糖分の過剰摂取は皮脂の分泌を促し、毛穴を詰まりやすくしてしまい、アクネ菌の増殖の原因となります。
またアルコールを飲むことにより起こる利尿作用により、体内の水分は減少し、乾燥肌になりやすくなり、ニキビ発症の原因となります。
また睡眠の質が低下することにより、肌のターンオーバーを乱す原因にもなりますので、飲酒は適度に抑え、お酒を飲んだ後はしっかりと水分補給を行いましょう。
【ニキビケア】ニキビができてしまった方の改善方法
ニキビができてしまった場合は、以下の点に注意しましょう。
ニキビの予防と同じ部分もありますが、治療薬を使用しつつ、同時に生活習慣を整えることが重要です。
- ニキビ治療薬を使用する
日本国内ではニキビは90%の人が発症するにも関わらず、医療機関を受診する方は10%と言われています。ニキビの早期治療やニキビ跡を残さないためにも早めに医療機関を受診しましょう。 - ニキビを潰さない
ニキビを潰すと、炎症が広がり、ニキビの悪化、跡が残る原因となります。 - 肌の水分と油分の量をバランスよくする
乾燥または脂が多い場合はニキビの悪化を招きます。 - 栄養バランスの良い食事をする
偏った食生活はニキビを発症させるだけではなく、悪化させてしまいます。
まとめ
ニキビ予防は、自分の肌質にあったスキンケアやバランスのとれた食生活、規則正しい生活習慣など、様々な要素が関わってきます。
この記事の内容を参考に、自分に合ったニキビ予防の方法を見つけて、できるだけニキビのできない肌の環境を整えましょう。
ニキビができてしまった場合は、できるだけ早く医療機関を受診して、ニキビの早期改善とニキビ跡の予防に努めてください。
よくある質問
よくあるご質問
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- Q
スキンケアでニキビの予防に大切なことはなんですか?
- A
ニキビを予防するためのスキンケアでは、自分の肌質にあったスキンケアをし、肌環境を整えることが大切です。
ニキビは過剰な皮脂の分泌と、毛穴の詰まりにより、発症するため、適切に洗顔やクレンジングで肌の「洗浄」をし、肌を綺麗にした後は、化粧水と乳液を使用して、肌の水分と油分の量をバランスよく保つように心がましょう。
- Q
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- Q
ニキビの予防に食事は関係ありますか?
- A
健康な身体や健康な肌を作るのには、日々口に入れているものも大きく影響します。
そのため、偏った食生活はニキビや体調不良を起こす原因の1つとなり、逆にバランスの良い食生活をすれば、ニキビの予防や身体の健康に繋げることができます。
- Q
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- Q
サプリメントでニキビの予防はできますか?
- A
自分が不足している栄養素をサプリメントで補うことによって、ニキビの予防に効果があります。
しかし、ビタミンを摂取するだけではなく、生活習慣の改善も一緒に行って、ニキビ予防に努めることが大切です。
ニキビができそうな時に、自分が不足している栄養素を補うために使用するのもよいでしょう。
ニキビができそうな時に、自分が不足している栄養素を補うために使用するのもよいでしょう。
- Q
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- Q
ストレス発散はニキビの予防に良い影響はありますか?
- A
ストレスは、ホルモンバランスを乱し、皮脂の分泌量を過剰にさせ、大人ニキビを引き起こす原因となるため、ストレスを発散させることは、ニキビの予防に繋がります。
特に、Uゾーンと呼ばれるあごやフェイスラインは、ストレスが原因の大人ニキビとして発症しやすく、ここは肌のターンオーバーが遅いため、ニキビ跡になりやすく治りにくいです。
趣味を楽しんだり、ヨガや瞑想など、自分にあったストレス解消法を見つけて、ストレスを減らしましょう。
- Q
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- Q
睡眠不足ニキビの予防に悪影響ですか?
- A
睡眠不足は、肌のターンオーバーを乱すことによって肌バリアの低下を招き、ニキビを発症させる原因となります。
毎日6~8時間の睡眠を心がけ、質の高い十分な睡眠をとってニキビ予防に努めましょう。
- Q