
ストレスが続くと、気づかないうちに肌にも影響が現れることがあります。 本記事では、ストレスが引き起こすニキビの原因や治し方(有効な治療薬)、そして効果的なストレス解消法についてもわかりやすく解説します。
ストレスもニキビも減らして、肌と心のコンディションを整えていきましょう。
ストレスニキビの特徴・当てはまったらストレスニキビの可能性
ストレスによるニキビには以下のような特徴があり、これらの特徴が当てはまる場合、ストレスが原因でニキビが発生している可能性があります。
- 忙しい時期に特に発生する
- 顎周辺、口の周りにできやすい
- 赤くて炎症を伴うニキビである
- 複数の箇所に発生する
- 同じ場所に繰り返し発生する(再発する)
次の章で、ストレスニキビが発生する具体的な原因について見ていきましょう。
ストレスによってニキビができる原因
「ストレスは万病の元」と言われ、肌にも悪影響を及ぼしてしまうことがあります。
以下は、ストレスが引き金になって発生するニキビの主な原因です。
必ず特定の原因があるというわけではなく、さまざまな原因が複雑に絡み合ってニキビが発生します。
次の章では、それぞれのストレスニキビの原因について詳しく見ていきましょう。
男性ホルモンが活発になる
強いストレスや急激なプレッシャーを感じると、体内で一時的に男性ホルモン(アンドロゲン)が増加することがあります。
アンドロゲンは皮脂腺を刺激し、皮脂の分泌を促進するホルモンです。
この作用により普段よりも多くの皮脂が分泌され、毛穴を詰まらせる原因となります。
毛穴が詰まると、そこにアクネ菌が増殖し、ニキビが発生しやすくなります。
特に、ストレスが継続するとこのサイクルが繰り返され、ニキビが悪化する可能性もあるので改善が必要です。
自律神経が乱れる
ストレスがたまってくると、自律神経(交感神経・副交感神経)のバランスが崩れやすくなります。
交感神経の働きが優位になってしまうことで起こるのが、ストレスホルモンとも呼ばれる「コルチゾール」の増加です。
このホルモンにより血行が悪くなり、肌の生まれ変わり(ターンオーバー)が妨げられます。
その結果、肌の健康は次第に崩れていき、古い角質が残ることでニキビや肌荒れが起きやすくなるのです。
ビタミンが不足する
ストレスを感じると、体内ではそれに対抗するため「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。このコルチゾールは、ニキビの原因となる皮脂分泌を促すだけでなく、分泌の過程で多くのビタミンCを消費します。
ビタミンCの美肌効果としてわかっていることは、以下のとおりです。
- 皮脂抑制
- 毛穴引き締め
- 肌の弾力を保つ
- コラーゲンの産生を促す
など
ビタミンCは、ストレスを和らげる役割を持つ「セロトニン」の合成にも関与しています。そのため、ストレスでビタミンCが不足するとニキビができやすくなるのです。
ビタミンCの1日あたりの推奨摂取量は成人で約100mg(レモン5個分相当)であり、普段の食事だけでは摂取しづらいため、効率的に補給できるサプリメントの服用を推奨しております。
当院でも、ビタミンCを効率よく摂取できるサプリメント「Lypo-C(リポシー)」をご用意しておりますので、ご興味のある方は詳細を以下のリンクからご確認ください。
Lypo-C(リポ・カプセル ビタミンC)に期待される効果肌のバリア機能が低下する
ストレスによって肌のターンオーバーが乱れると、バリア機能が低下します。

この状態は「ゆらぎ肌」と呼ばれ、肌のコンディションが不安定になりやすく、普段は問題ない化粧品や環境にも敏感に反応します。
また、乾燥が進むと皮脂トラブルも発生しやすくなり、ニキビができやすい状態に陥ってしまいます。
新たなニキビの発生や長引く原因にもなるので、ストレスケアは肌の健康を考える上でも欠かせません。
ストレスニキビの治し方と効果的な治療薬
ストレスニキビの治し方には、生活習慣の見直しや治療薬の使用などがあります。
- 内服薬による治療を始める
- 外用薬による治療を始める
- 生活習慣を整える
- ストレスの根源を突き止め、取り除く
ストレスニキビは薬を使った原因への直接的なアプローチだけでなく、心のケアもしなければ再発や悪化を繰り返すリスクがあります。
そのため、日常のケアと併せて内服薬を使用することが効果的です。
主な治療薬は以下のとおりです。
名称 | 有効成分 | 効果・特徴 |
---|---|---|
イソトレチノイン(内服薬) | ビタミンA誘導体 | 皮脂分泌を抑えてニキビの発生や炎症を防ぐ。 重度のニキビに用いられる。 |
シナール(内服薬) | アスコルビン酸(ビタミンC)、パントレン酸(ビタミンB5) | 肌のターンオーバーを整えて活性酸素を抑制する、ニキビ跡の色素沈着の予防・改善をサポート |
ハイチオール(内服薬) | L-システイン | 酸化ストレスを防ぎ、色素沈着の予防をサポート |
ユベラ(内服薬) | トコフェロール酢酸エステル | 肌のターンオーバーにより色素の排出を促すことでニキビ痕が薄くなる効果が期待できる |
デュアックゲル(外用薬) | クリンダマイシン/過酸化ベンゾイル | 抗炎症作用・抗菌作用 炎症性ニキビ(中等症〜重症)に有効 |
エピデュオゲル(外用薬) | アダパレン/過酸化ベンゾイル | コメド発生を抑制・抗菌作用・角質剥離作用 炎症性ニキビ(中等症〜重症)に有効 |
※スクロールしてご覧ください。
なお、当院でもイソトレチノインでの治療を行っております。詳細は次の章をご覧ください。
フィットクリニックのイソトレチノインニキビ治療
日常のケアだけではニキビが治らない方に向けて、当院ではニキビ治療に有効な「イソトレチノイン」のオンライン処方を行っております。
オンラインによる診療で来院の必要が無いため、忙しい方でもストレスフリーに治療を進めることが可能です。
イソトレチノインは皮脂の過剰分泌を抑え、毛穴詰まりや炎症などの根本原因に働きかけるため繰り返すニキビや、保険診療でも治らなかった頑固なニキビにも効果が期待できます。
当院のオンライン診療については以下のリンクをご覧ください。
フィットクリニックのニキビオンライン診療ストレスを溜めない・解消する方法
ストレスが肌に与える影響を防ぐためには、ストレスをできるだけ溜めず、うまく解消することが大切です。
ニキビ予防だけでなく、心身の健康を保つためにも、日常生活で取り入れやすい以下のストレス解消法を実践してみましょう。
どれも日常生活に取り入れやすい方法なので、できる範囲から少しずつはじめることを推奨します。
十分な睡眠をとる
睡眠は、身体を休息させ、日中のダメージを修復するメンテナンスの時間です。
肌にとっても同様で、十分な睡眠を取ることで、肌のターンオーバーが整い、低下した肌のバリア機能も回復します。
そのため、1日6〜8時間のまとまった睡眠を確保することが大切です。
質の良い睡眠を取ることで、ストレスニキビの予防にもつながります。
適度に運動をする
適度な運動は、ストレスにもニキビにも効果的です。
運動は気分転換やストレス発散・解消につながり、QOL(生活の質)を高めることにつながります。
これにより、ニキビに対しても嬉しい効果が期待できます。

- 自律神経が整う
- 肌のターンオーバーの正常化
- 老廃物の排出
- 代謝を高める(肌のバリア機能を高める)
ハードな運動は逆効果になることもあるので、軽く汗ばむ程度の運動を1日20分を目安に行ってみてください。
必ずしもまとまった時間を確保する必要はなく、通勤・通学時に歩く距離を伸ばしたり、階段を積極的に使うなど、日常的に運動を取り入れていきましょう。
ストレスに有効な栄養素を摂る
ストレスを軽減するためには、適切な栄養素を摂取することが大切です。
以下の栄養素は、ストレス対策に効果的な成分です。
●トリプトファン

幸せホルモンとも呼ばれる「セロトニン」の合成をサポートして、心を落ち着ける働きが期待できます。また睡眠ホルモンである「メラトニン」の材料にもなるので、ぐっすり眠ることにもつながります。
●ビタミンB6

ビタミンB群には自律神経を整える働きがあります。ストレスによる交感神経が優位な状態を抑える、セロトニンやGABAの生成にも使われる栄養素です。
●ビタミンC

抗酸化作用により細胞が傷ついてしまうのを防ぎ、コラーゲンの生成を促して肌の調子を整えます。また、抗ストレスホルモンが作られることで、ストレスに負けない体づくりをサポートします。
●ビタミンD

免疫力をアップする働きがあります。これにより抗炎症作用が高まり、ニキビの発生や悪化を予防が期待できます。
●カルシウム・マグネシウム

カルシウムやマグネシウムは、ホルモンバランスの維持に関わる重要な栄養素です。肌の潤いやハリ・弾力、ターンオーバーを正常に保つ働きが期待できます。
●タンパク質

肌細胞や組織を修復したり、再生させる役割があります。
これらの栄養素をバランス良く摂取することで、ストレスによるニキビや肌荒れの改善をサポートできます。
ただし、特定の栄養に偏ると栄養バランスが崩れてしまうので、さまざまな食材からバランス良く摂取することを意識してみてください。
日光浴・森林浴をする
日光浴・森林浴は、陽の光を十分に浴びることで、セロトニンやビタミンDが作られ、心身にプラスの影響を与えます。
これによりリラックス効果が得られ、気持ちも前向きになることでストレス軽減につながります。
また森林浴では、自然の中に身を置くことで日常の喧騒から離れ、リフレッシュ効果が得られます。
研究では森林浴によってストレスホルモン「コルチゾール」の濃度が低下し、心身のリラックスを促すことが確認されています。
また、樹木から放出される「フィトンチッド」という物質には、心を落ち着ける効果があるため、時間があれば自然の中で過ごすことをおすすめします。
湯船につかる
ぬるめの湯船につかると、心身がほぐれて自律神経のバランスが整います。
体の芯まで温まることで神経や筋肉の緊張がとけていき、それに伴って副交感神経(リラックス時に活発になる神経)が優位になるためです。
- 20分前後つかる(苦手な方は10分でもOK)
- お湯の温度は38〜40度に設定する
熱い湯船が好きな方もいますが、逆に体を緊張させてストレスにつながることもあるのでご注意ください。
まとめ:ストレスと上手に付き合いニキビを治そう
日常生活でストレスを上手に管理し、ストレスニキビを予防するためのポイントを以下にまとめました。
- ストレスはニキビや肌荒れの原因になる
- 乾燥や皮脂トラブルなどによりニキビができやすい肌環境になる
- 睡眠や運動、適切な栄養素の摂取がストレス緩和に効果的
- ストレス環境から離れて、日光浴や森林浴をするのもひとつのリラックス法
- 湯船は自律神経のバランスを整えてくれる
ストレスは自己管理ではどうにもならないこともあり、ニキビがなかなか改善されないこともあります。
またニキビの原因は1つではなく、体質以外にもさまざまな環境が影響していることもあります。
セルフケアで治らない場合には、それ以上悪化させないためにも、医師に相談してニキビ治療も検討してみてください。
ストレスニキビのよくある質問
-
- Q
ストレスでニキビができるのはなぜですか?
- A
ストレスが、ホルモンバランスや自律神経を乱してしまうためです。
これにより、皮脂の過剰分泌や肌のターンオーバーを妨げられてしまい、古い角質で栓をされた毛穴ではアクネ菌が増殖してニキビが現れます。
- Q
-
- Q
ストレスニキビはどの位置にできますか?
- A
ストレスニキビは、主に顎やフェイスライン、頬などに発生しやすいです。
肌のバリア機能が低下した部分や、皮脂分泌がもともと多い部位に現れやすい傾向にあります。 顎ニキビの原因と治し方 フェイスラインニキビの原因と治し方 頬ニキビの原因と治し方
- Q
-
- Q
何をしてもニキビが治らないのですが?
- A
ストレスが原因の可能性があります。
まずは何がストレスになっているのかを確かめ、ストレス源から一定の距離を置いてみましょう。
ただし、セルフケアには限度があります。
繰り返しのニキビに悩んでいる場合には、医療機関で適切な治療を受けることをご検討ください。 ニキビが治らない原因と対処法
- Q
その他よくある質問はこちらをご確認ください
イソトレチノインについて | |
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未承認医薬品等であることの明示 | イソトレチノインは日本国内では未承認医薬品となります。 |
入手経路等の明示 | 厚生局の正式なプロセスを経て、当院医師の判断により輸入しています。 |
国内の承認医薬品等の有無の明示 | 同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。 |
諸外国における安全性等に係る情報の明示 |
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医薬品副作用被害救済制度について |
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万が一重篤な副作用が出た場合は、日本国における医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。 |
再発抑制効果も期待できるため、再発性が高いとされるストレスニキビの改善にも適しています。