
サウナはニキビ改善に役立つ一方で、肌の乾燥や血行促進によって悪化する可能性もあります。
特に、炎症が強いニキビは刺激を受けて悪化したり、潰れてニキビ跡が残ることも。そのため、サウナの正しい利用方法を知ることが大切です。
このページでは、サウナがニキビに与える影響、効果的な入り方、そして悪化した場合の対処法について詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。
サウナでニキビが増えると言われる原因
サウナは血行促進やリラックス効果などメリットがある一方、利用方法を誤ると肌に負担がかかりニキビが悪化する可能性があります。
サウナでニキビができる具体的な原因は、以下のとおりです。
次の章で順に解説していきます。
高温によるダメージ
サウナの高温はニキビに悪影響を与えることがあります。熱により毛細血管が拡張し、ニキビの赤みや炎症が悪化するためです。さらに発汗が皮脂分泌を活発化させて毛穴を詰まらせると、新たなニキビが増える恐れがあります。
特に、既存のニキビが潰れたり破裂したりすることで「膿を伴う炎症性のニキビ(黄ニキビ)」へ進行するリスクもあるため、ニキビの状態が芳しくない場合はサウナの利用をお控えください。
すでに炎症を伴うニキビ(赤ニキビや黄ニキビ)がある場合、皮膚がもろくなり、圧力や摩擦によって簡単に潰れてしまうことがあります。さらに潰れたニキビが雑菌に感染すると、より重度の膿を伴うニキビに進行する可能性があります。
乾燥による肌荒れ
サウナで発汗すると、肌の内部の水分まで奪われ乾燥を引き起こします。 乾燥を補おうとして皮脂が過剰分泌され、毛穴詰まりが起こりニキビが増える原因となります。
サウナ後に肌が突っ張る感じや粉を吹いたような状態が見られる場合は、乾燥による肌荒れのサインです。バリア機能が低下して肌荒れが進行しやすくなるため、いつも以上に保湿を徹底しましょう。
ビタミンCの損失
サウナでの発汗によりビタミンCが体外へ排出されてしまい、肌の修復力が低下します。ビタミンC不足はニキビの治癒遅延や肌荒れ、さらに肌の老化やくすみを引き起こす要因となります。ビタミンCは体内で合成できないため、サプリメントや飲み物などで意識的に摂取することが大切です。
雑菌の繁殖
サウナの高温多湿環境は雑菌が繁殖しやすく、肌に付着した雑菌が毛穴詰まりを悪化させる恐れがあります。
また、サウナ中は手が雑菌に触れている可能性が高いため、顔を触ることで肌にトラブルを引き起こすリスクもあります。共用タオルや床、椅子との接触にも注意し、肌を清潔に保つことが大切です。
サウナによるニキビの改善効果
サウナは高温や乾燥によってニキビ悪化のリスクがありますが、正しく利用すれば肌状態やニキビの改善に役立ちます。
サウナの利用で期待できるニキビの改善効果は、以下のとおりです。
次の章で、それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。
血流の改善
サウナで体を温めると血流が促進され、ニキビの原因となる古い角質や過剰な皮脂が排出されやすくなり、肌のターンオーバーが正常化します。
さらに、血流改善で酸素や栄養分が肌細胞に行き渡りやすくなることから、サウナはニキビの予防や改善につながる可能性があると言えます。
毛穴の開放
高温のサウナで毛穴が開くと内部に溜まった皮脂や汚れが排出されやすくなり、ニキビの原因となる「毛穴詰まり」を抑えられる可能性があります。
熱によって皮脂や角栓が柔らかくなり、普段の洗顔では落としきれない不純物や古い角質を排出する作用も期待できます。
ストレスの解消
サウナは自律神経のバランスを整え、心身の緊張をやわらげる効果が期待できます。
サウナによるリラックス効果によってストレスが軽減され、ホルモンバランスが整いやすくなり、ニキビや肌荒れの改善につながります。
さらに筋肉のこわばりがほぐれることで血流が向上し、肌細胞に十分な栄養が届けられやすくなります。
一時的なニキビの悪化は「好転反応」?
サウナ後に一時的にニキビが増える現象は、いわゆる好転反応(身体が回復に向かう過程で一時的に症状が悪化する状態)とは考えにくいです。
実際には高温や乾燥によって肌のバリア機能が乱れたり、皮脂や汗が過剰に分泌されたりすることでニキビが発生・悪化してしまうケースが大半です。
したがって、サウナの頻度や入浴時間、保湿ケアの見直しなど、肌への余計な負担を減らす対策が必要になります。
サウナで悪化した・潰れたニキビの治療法は次の章で解説していきます。
サウナでニキビが悪化した・潰れた場合の対処法
ニキビが悪化した場合と潰れた場合とでは、対処方法が以下のとおり異なります。
ニキビが悪化した場合
サウナの利用頻度を見直しましょう。温度が比較的低めの「ミストサウナ」や短時間の利用に切り替えて様子を見てください。
ニキビが潰れた場合
まずはサウナの利用を控えましょう。
高温環境が肌の回復を妨げる可能性があるため、炎症が収まるまでは利用を避けることが推奨されます。
潰れた部分にはアルコールフリーの消毒液を使用して、雑菌の侵入を防ぎましょう。
ただし、消毒は一時的な対処法に過ぎません。サウナでニキビが悪化(痛みを伴うレベルまで進行)している場合や、潰れてしまっている場合、自己ケアでは改善が難しいことがあります。
早めに医療機関での診察を受け、適切な治療を開始しましょう。
医療機関では、炎症抑制作用を持つ「イソトレチノイン」などが処方されます。
名称 | 効果・特徴 |
---|---|
イソトレチノイン (内服薬) ![]() |
皮脂分泌を抑制しニキビの発生や炎症を予防 |
シナール (内服薬) |
肌のターンオーバーを整え活性酸素を抑制、ニキビ跡の色素沈着の予防・改善をサポート |
ハイチオール (内服薬) |
酸化ストレスを防ぎ、色素沈着の予防をサポート |
ユベラ (内服薬) |
肌のターンオーバーにより色素の排出を促すことでニキビ痕を予防 |
スキンマリア (内服薬) ![]() |
※上記のシナール、ハイチオール、ユベラの有効成分を配合した美容内服薬 抗酸化作用、コラーゲンの生成促進、メラニンの生成抑制、ターンオーバーの正常化 |
なお、フィットクリニックでもイソトレチノインを取り扱っております。
オンライン診療のため、忙しい方でも通院の負担なく治療を開始できます。
悪化してしまったニキビにお悩みの方は、ぜひ当院にご相談ください。
ニキビに効く正しいサウナの入り方
サウナでニキビをを予防・改善するために、正しい入り方をおさらいしましょう。
温度や時間、アフターケアを意識すれば、肌への負担を最小限に抑えられます。
次の章で、それぞれのポイントを詳しく見ていきます。
適度な利用を心がける
肌への負担を最小限に抑えるためには、以下の回数と時間を意識してサウナを利用してみてください。
回数:2〜3回/週
時間:15〜20分/回
サウナの高温に慣れていない場合は、体調を見ながら短めの時間設定から始め、慣れてきたら少しずつ調整していきましょう。
長時間入りすぎると肌が過度に乾燥したり、炎症を悪化させたりする恐れもあるため無理は禁物です。適度な時間と回数を守りましょう。
水分補給を忘れない

サウナでは想像以上に多くの汗をかくため、こまめな水分補給が欠かせません。
1回のサウナ利用で300〜400ミリリットルの汗をかくこともあるとされています。
脱水のリスクはもちろん、体内のミネラルバランスが崩れる恐れもあるため、サウナ前後だけでなく途中の休憩タイムにも意識的に水分を補給しましょう。
スポーツドリンクや経口補水液などを選ぶと、汗と一緒に失われやすい電解質も同時に補えます。
アルコールやカフェインを含む飲み物は利尿作用が強く、かえって脱水を進めてしまう場合もあるためお控えください。
サウナ後のスキンケア(保湿)を怠らない
サウナを出た直後の肌は熱と汗の影響でバリア機能が弱まり、乾燥しやすい状態にあります。
まずはぬるま湯を使って汗や皮脂をしっかり洗い流し、そのあと優しくタオルで押さえるように水分を拭き取りましょう。
また、洗顔後はなるべく早めに化粧水を肌になじませ、肌が柔らかくなったところで乳液やクリームを重ねると水分を逃しにくくなります。必要に応じて、美容液も加えて保湿力を高めましょう。
サウナ後は血行促進により肌への浸透が高まる反面、一気に乾燥が進みます。手早い保湿を心がけるのがポイントです。
サプリメントでビタミンCを補う
サウナで大量の汗をかくと水溶性ビタミンが消費されますが、食事だけでは十分に補いきれません。その中でもビタミンCは肌の健康維持には欠かせない栄養素で、不足するとニキビや肌荒れが悪化します。
ビタミンCのサプリメントを用いて、効率的に栄養を補いましょう。
当院でも、ビタミンCサプリメントのリポシー(Lypo-C Vitamin C/Lypo-C Vitamin C+D)を取り扱っております。
ビタミンCをリポソームで包み、吸収率を高めて効率的に補給できるサプリメントです。

日頃の食事では補えない栄養素を体の内側からチャージしましょう。
リポシー(Lypo-C Vitamin C/
Lypo-C Vitamin C+D)の詳細
サウナ×サプリ・治療薬で理想のニキビレス肌へ近づこう
サウナでの発汗を上手に活用しつつ、ビタミンCを中心としたサプリメントや内服薬を取り入れることで、ニキビ対策だけでなく美肌づくりにも大きなメリットが期待できます。
これまで紹介してきたポイントをまとめると、以下のようになります。
- サウナは、利用方法や肌状態によってニキビの原因となりうる
- 正しい温度・時間でサウナを利用し肌への負担を抑える
- 汗と一緒に失われがちな水溶性ビタミンをサプリで効率的に補給する
- サウナ後は保湿をしっかり行い、肌の乾燥や炎症を防ぐ
- 適度な頻度を保ちつつ、ストレス解消やデトックス効果を上手に引き出す
- サウナによってニキビが悪化したり潰れたりした場合、既に炎症が進んでいるため治療薬を検討するとよい
「サウナに行ってからニキビが治らない」「サウナを控えたが悪化が続いている」とお悩みの方は、ぜひ一度医療機関へご相談ください。
サウナによるニキビに関するよくある質問
-
- Q
サウナでニキビは増えますか?
- A
増える場合があります。サウナの高温や乾燥が肌の負担となるためです。
しかし適度な温度と時間で入浴し、こまめな水分補給やアフターケアを徹底すれば、血行促進やストレス解消によるニキビの改善効果が期待できます。
- Q
-
- Q
サウナでニキビができましたが好転反応ですか?
- A
サウナ後のニキビ増加は好転反応ではなく、高温や乾燥により肌バリアの乱れ、皮脂や汗の過剰分泌が原因です。温度や時間を見直す、保湿を徹底するなどして肌への負担を減らしましょう。
- Q
-
- Q
サウナでニキビが破裂することはありますか?
- A
サウナの熱や摩擦でニキビが破裂する(潰れる)ことがあります。破裂した箇所を触ると悪化しやすいため、不用意に触れず消毒や保湿など適切なケアを行いましょう。
- Q
-
- Q
塩サウナでニキビは治りますか?
- A
塩サウナは刺激が強く、ニキビの悪化を招く可能性が高いです。炎症がひどくなる恐れがあるため、治療目的ではなく利用を控えるのが無難です。
- Q
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- Q
岩盤浴はニキビに効果ありますか?
- A
間接的な効果は期待できます。岩盤浴は温熱効果やリラックス効果で血行を促進するため、ストレスによるニキビを軽減できる可能性があります。
ただし、サウナと同様に過度な発汗が乾燥の原因となる場合があるため、しっかりと水分補給と保湿ケアを行うことが大切です。
- Q
その他よくある質問はこちらをご確認ください
イソトレチノインについて | |
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未承認医薬品等であることの明示 | イソトレチノインは日本国内では未承認医薬品となります。 |
入手経路等の明示 | 厚生局の正式なプロセスを経て、当院医師の判断により輸入しています。 |
国内の承認医薬品等の有無の明示 | 同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。 |
諸外国における安全性等に係る情報の明示 |
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医薬品副作用被害救済制度について |
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万が一重篤な副作用が出た場合は、日本国における医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。 |