ニキビ治療について│フィットクリニック渋谷笹塚院

更新日:24/08/28
ニキビ 細菌感染 皮脂の分泌 男性ホルモンの増加 ストレス 皮脂腺にアクネ菌が増殖 毛穴

ニキビは年齢や性別を問わず、誰しもが発症する皮膚の病気です。

ニキビができる原因やニキビの種類、ニキビの症状はいくつもあり、人によって異なります。

ニキビの原因を早く突き止めて、ニキビ跡をできるだけ残さないためにも、クリニックを受診して自分にあった治療方法でニキビの予防・改善をしていきましょう。

自分にあった治療方法・治療薬を見つけるためにも、少しでも早くQOL(生活の質)を上げるためにもクリニックでの受診を推奨します。

ニキビ治療とは

ニキビ 細菌感染 皮脂の分泌 男性ホルモンの増加 ストレス 皮脂腺にアクネ菌が増殖 毛穴

ニキビ(尋常性ざ瘡)は、日本皮膚科学会では皮膚の慢性炎症性疾患に位置付けられている病気です。

皮脂の過剰分泌により、毛穴の先に皮脂が詰まり、アクネ菌が増殖します。

面皰(めんぽう)と呼ばれる白ニキビ・黒ニキビ、炎症を起こした状態の赤ニキビ、膿がたまった黄ニキビなどの種類があります。

ニキビ治療では、ニキビの種類や状態、体質や肌質、生活習慣に合わせて、一人ひとりにあった内服薬や外用薬、レーザーなどを用いた施術治療を行います。

医師と相談の上、治療計画に沿って進めていくことが大切です。

ニキビ・ニキビ跡の原因・種類・症状

ニキビ・ニキビ跡の原因・種類・症状

ニキビやニキビ跡ができる原因やニキビの種類、ニキビの症状は様々です。

大人になってからできる「大人ニキビ(思春期後痤瘡)」は生理中や妊娠中のホルモンバランスが乱れやすい女性に多く、また性別を問わずストレスや睡眠不足、バランスの偏った食生活、自分にあっていないスキンケアをしてしまうことなどによっても引き起こされます。

小学校高学年から高校生にできる「思春期ニキビ」は、「大人ニキビ」と同様のメカニズムで発症しますが、異なる原因により引き起こされる場合が少なくありません。

10代前後の第二次性徴期では、成長ホルモンや性ホルモンの分泌が増加するため、皮脂を過剰分泌してしまい、余分な皮脂が毛穴に詰まり、ニキビとなります。

年齢や性別を問わず、誰しもが発症する可能性があるニキビですが、以下のページでより詳細に、ニキビ・ニキビ跡の原因と種類、症状を解説しています。

「白ニキビ」「黒ニキビ」「赤ニキビ」など色別で進行状態(悪化状況)や、ニキビ跡になりやすい「色」についての説明、またそれぞれの対処方法も確認することもできますので興味のある方はぜひご覧ください。

ニキビ・ニキビ跡の場所別の原因・種類・症状

ニキビ・ニキビ跡の原因・種類・症状

ニキビはできる場所によっても原因や対処法が異なります。

同じ場所に同じ種類のニキビを繰り返し発症してしまう場合や、珍しい場所にニキビができてしまった場合は、生活習慣や偏った食生活、ホルモンバランスの乱れなど場所別に原因の特徴があります。

またニキビ跡になりやすいかどうかは、ニキビができる場所によっても影響を受けやすいです。

ニキビの重症度の判定基準

日本皮膚科学会のガイドラインでは、片側の顔面にあるニキビの数に応じて、軽症から最重症まで4つの重症度に分類されています。

重症度の判定基準 片方の顔面の炎症性皮疹の数
軽症 5個以下
中等症 6個以上20個以下
重症 21個以上50個以下
最重症 51個以上

上記の重症度に応じて治療に使用する内服薬や外用薬の種類を選択していきます。

ニキビの治療方法

ニキビの治療方法

生活習慣の見直しなども大切ですが、クリニックを受診して行うニキビ治療では、「内服薬」と「外用薬(塗り薬)」と「施術治療」の3種類の治療方法から選択、または併用して治療を進めます。

ニキビ治療を進める上で、エビデンスに基づいた治療薬を処方し、適切な治療方法で対処していくことが何よりも重要です。

以下が日本皮膚科学会が定める、ニキビ治療で処方される治療薬や施術の推奨基準です。

【ニキビ治療薬の推奨基準】
  • A 行うよう強く推奨する:
    少なくとも1つの有効性を示すレベル Iもしくは良質のレベルIIのエビデンスがある
  • A* 行うよう推奨する:
    Aに相当する有効性のエビデンスがあるが、副作用などを考慮すると推奨度が劣る
  • B 行うよう推奨する:
    少なくとも1つ以上の有効性を示す質の劣るレベルIIか良質のレベル IIIあるいは非常に良質のIVのエビデンスがある
  • C1 選択肢の一つとして推奨する:
    質の劣るIII~IV、良質な複数のV、あるいは委員会が認めるVIのエビデンスがある
  • C2 十分な根拠がないので(現時点では)推奨しない :
    有効のエビデンスがない、あるいは無効であるエビデンスがある
  • D 行わないよう推奨する:
    無効あるいは有害である ことを示す良質のエビデンスがある

実際のエビデンスに基づいて、日本皮膚科学会や厚生労働省に効果があると認められている治療薬を処方していきます。

※患者様の症例によっては米国FDAで承認されている治療薬を使用する場合もあります。

内服薬・漢方・サプリメント

名称 有効成分 効果・特徴
イソトレチノイン レチノイド(ビタミンA誘導体)

ニキビの原因となる皮脂の分泌や角化を抑制し、ニキビの改善・予防

毛穴の開きや黒ずみ、赤ら顔の改善・予防
シナール配合錠 アスコルビン酸(ビタミンC)
パントテン酸カルシウム(ビタミンB5)

ニキビの改善・予防

メラニン生成の抑制によるシミの改善・予防

コラーゲンの生成促進で肌にハリや弾力を与える
ハイチオール錠 L-システイン(アミノ酸)

ニキビ・ニキビ跡の改善・予防

メラニン生成の抑制によるシミ・そばかすの改善・予防

肌のターンオーバーを正常化
ユベラ錠 トコフェロール酢酸エステル(ビタミンE)

ビタミンEの血行促進作用により、肌のターンオーバーを活発化

ニキビ・ニキビ跡・シミ・肝斑・そばかすの改善・予防
桂枝茯苓丸ヨクイニン 6種類の生薬:
桃仁(トウニン)
牡丹皮(ボタンピ)
桂枝(ケイヒ)
茯苓(ブクリョウ)
芍薬(シャクヤク)
薏苡仁(ヨクイニン)

角化を抑制し、にきびの改善・予防

ヨクイニンによる肌のターンオーバーの促進とイボの改善
ミノマイシン ミノサイクリン(テトラサイクリン系の抗生物質) アクネ菌の働きの抑制・殺菌により、ニキビの炎症を抑える
Lypo-C(リポ・カプセル ビタミンC) ビタミンC

ニキビの改善・予防

ニキビ跡の改善・予防

外用薬(塗り薬)

名称 有効成分 効果・特徴
ベピオゲル 過酸化ベンゾイル アクネ菌やブドウ球菌などに対する抗菌作用でニキビの増殖を抑え、ピーリング作用により毛穴のつまりを改善・予防
アダパレンゲル アダパレン

抗炎症作用や、毛穴の詰まりの改善、皮膚のターンオーバーを促進

白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビの悪化を抑え、減少
ダラシンTローション クリンダマイシン

ニキビの炎症を鎮め、新たなニキビの発生を予防

ニキビの原因菌であるアクネ菌や、化膿を悪化させる黄色ブドウ球菌に対して強い抗菌作用
ヒルドイド ヘパリン類似物質

保湿効果だけでなく、血行促進作用や抗炎症作用

ケロイドの形成を改善・予防 皮膚炎、かゆみ、肌の赤み、発疹、ほてり(潮紅)
トレチノイン レチノイド(ビタミンA誘導体)

ニキビの原因となる皮脂の分泌や角化を抑制

ニキビ・ニキビ跡の改善・予防
イベルメクチンクリーム イベルメクチン

ニキビの改善・予防

酒さの改善・予防

施術治療

名称 効果・特徴
レーザー治療 ニキビ・ニキビ跡・しこりの改善・予防
イオン導入 ニキビ・ニキビ跡・しこり・しみ・肝斑の改善・予防
ケミカルピーリング

にきび・しみ・小じわの改善・予防

※酸性の化学物質で角質をはがしていきます。
ポテンツァ

ニキビ・ニキビ跡・小じわの改善・予防

※マイクロニードル(微細針)と高周波(RF)による治療です。
ダーマペン

ニキビ・ニキビ跡の改善・予防 小じわ・たるみの改善

※マイクロニードル(微細針)による治療です。
白玉点滴・注射

シミ、肝斑の改善
肝機能の改善・保護

※グルタチオンを点滴する治療です。
ハイドラフェイシャル

ニキビの改善・予防
小じわ・たるみの改善

※クレンジング、ピーリング、毛穴吸引、保湿、美容液導入、保護を行う治療です。
面皰圧出

ニキビの改善・予防

※ニキビの中に詰まった皮脂や膿などを専用の器具で押し出す治療です。

ニキビの予防方法

ニキビの予防方法
【ニキビの予防方法】
  • 適切な洗顔・スキンケア
  • 栄養バランスのとれた食事
  • 運動や筋トレ
  • 禁煙
  • お酒を飲みすぎない
  • ビタミンやサプリで効果的な栄養素摂取

ニキビの悪化を改善するため、また新しいニキビができにくい状態を作る・維持するためには今までの生活習慣を見直すことが大切です。

肌の清潔を保つための正しい洗顔とスキンケアが基本です。
洗浄効果の高すぎない洗顔で余分な皮脂を落とし、すすぎ残しがないようにしっかりと洗い流してください。

また洗顔後にはタオルで皮膚をこすらないように押し当てるように水分をふき取り、その後は乾燥によるバリア機能低下を防ぐためにも保湿を忘れないようにしましょう。

バランスの取れた食事も重要です。
糖質や脂質の過剰摂取はニキビを悪化させる可能性があるため注意が必要です。
タンパク質や食物繊維をしっかりと摂ることを忘れずに食事からの栄養で体の内側からのケアも意識しましょう。

適度な運動や筋トレは、ストレス解消だけではなく、血行を促進し、新陳代謝を活発にすることで、肌のターンオーバーを正常化し、ニキビ予防に繋がります。

また喫煙は、肌の老化を早め、ニキビを悪化させたり、アルコールの過剰摂取も、糖分を必要以上に摂ってしまったり、肝機能の低下からニキビの原因となるため控えましょう。

ビタミンやサプリメントの過剰摂取はかえって肌トラブルを引き起こす可能性もありますが、適切な量の摂取はニキビの改善や予防をサポートしてくれます。

皮膚科のニキビ治療│自由診療と保険診療

ニキビの治療では、健康保険制度を使って治療する「保険治療」と、全額自己負担で治療する「自費治療(保険外治療)」があります。

保険治療では、全国一律の費用で患者の負担は3割で受けられる治療です。
治療内容は治療指針に則ったもので、費用が安く一律である一方、治療方法や治療に使えるお薬などは細かく国によってルールが決められています。

自費治療では、全額自己負担になるため、医療費の負担が大きくなります。
しかし治療薬を含めて、治療の幅が広がるため、自分に合うお薬を見つけられる可能性が高くなります。

また「ニキビをより早く改善したい」「効果的に予防したい」「ニキビ跡をできるだけ残したくない」「できたニキビ跡を少しでも薄くしたい」などの場合、保険治療でよくなる場合もありますが、体質やその時の生活習慣などによっては自費治療の方が効果的な場合も少なくありません。

そのため、症例や要望に合わせていくつか治療薬を試してみて、自分にあうものを見つけることが大切です。

まとめ:ニキビを早く・自分にあった治療を見つけるならクリニックを受診しよう

ニキビができる原因やニキビの種類、ニキビの症状はたくさんあり、人によって異なります。

ニキビの原因を早く突き止め、ニキビ跡をできるだけ残さないためにも、クリニックを受診して自分にあった治療方法でニキビの予防・改善をしていきましょう。

ニキビは年齢や性別を問わず、誰しもが発症するため、軽く考える方もいますが、皮膚の病気です。

ニキビに限らずですが、どんな病気でも罹患すればQOL(生活の質)を下げかねません。

自分にあった治療方法・治療薬を見つけるためにも、少しでも早くQOLを上げるためにもクリニックでの受診を推奨します。

ニキビ治療のよくある質問

ニキビとは何ですか?

日本皮膚科学会では皮膚の慢性炎症性疾患に位置付けられているれっきとした病気です。

肌が過剰に皮脂を分泌してしまうことにより、毛穴の先に皮脂が詰まり、アクネ菌が繁殖します。

ニキビの種類は色で進行度合いを測ることもでき、目には見えないマイクロコメドから始まり、白ニキビ・黒ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビ、紫ニキビと悪化していきます。

ニキビの原因は何ですか?

ニキビの原因は皮脂の過剰分泌によって起こりますが、皮脂の過剰分泌が起こる原因は人それぞれです。

「大人ニキビ(思春期後痤瘡)」はストレスや睡眠不足などによって引き起こされることが少なくないですし、ニキビが同じ場所に繰り返しできてしまう場合は、生活習慣や偏った食生活、ホルモンバランスの乱れなどがあります。

ニキビでおすすめの治療方法はありますか?

ニキビ治療では、内服薬や外用薬などのお薬を用いる治療方法から、レーザーなどの機械を用いた施術治療まで幅広くあります。

そのため、ニキビの種類や状態、体質や肌質、生活習慣に合わせて、一人ひとりにあった治療方法を見つけて行いましょう。

どのタイミングでニキビ治療をクリニックで受診するべきですか?

ニキビはできるだけ早く対処をすればするほどニキビの改善やニキビ跡の予防に繋がりやすいです。
そのため、ニキビができたなと思った段階でクリニックを受診しましょう。

できてしまってから長いという方も、あきらめないでください。
ニキビの治療、ニキビ跡の改善・予防、ニキビが治った後は今の状態を維持するためにも気兼ねなくどのタイミングで受診しても問題ありません。