2025年のインフルエンザの流行は、例年より約1ヵ月早く本格化しました。
厚生労働省の定点報告でも10月上旬から患者数が増加し、10月下旬~11月上旬には注意報レベルを大きく超える地域も出ています。
こうした状況の中、ワクチンと併用可能なインフルエンザ予防薬がどのように活用されているのかを把握するため、フィットクリニックでは、予防薬を利用した方・またはその家族を対象にアンケートを実施しました。
フィットクリニックでは
インフルエンザ予防薬を処方しています。
気になる方はこちらをご確認ください。
※ワクチン接種は行っておりません
アンケート結果まとめ
- インフルエンザ予防薬をワクチンと併用した人は約4割
- 子どもの利用は15%と一定数
- 家庭全体で利用したケースも4.5%
- 「結果的に感染しなかった」という声が多数
アンケート結果詳細
ここからは。アンケート結果を詳しく解説します。
ワクチンと併用が4割、子どもの服用も15%
今回の調査では、インフルエンザ予防薬を利用した人のうち、ワクチンと併用していた人は約4割にのぼりました。
服用者の内訳では 子どもの利用が15% を占め、「自分×子ども×配偶者」という家庭全体で利用したケースも4.5%みられました。
これらの結果から、予防薬は“ワクチンの代わり”ではなく、「家族を守るために必要な場面で追加する選択肢」として浸透しつつあることがうかがえます。
家族の誰かが感染すると、家庭内に広がりやすくなります。
複数人で予防することで家庭内の感染リスクを下げることにつながります。
予防薬を使ったきっかけは「インフルエンザの流行」が最多
予防薬を使った理由として最も多かったのは、「周囲でインフルエンザが流行した」という回答でした。
次いで、「自分の仕事や出張など、休めない予定があった」「自分や家族がインフルエンザに感染した」と続きました。
これらの回答から、予防薬は“体調を崩せない重要な予定の直前”や“家族の感染リスクが高まったとき”に選ばれやすい傾向がみられます。
また、医療現場でもインフルエンザの拡大を防ぐ目的で予防薬が使われることがあり、看護師の方からは「患者様の3割がインフルエンザになった際に、予防目的で薬が処方された」という声も寄せられました。
このことから、予防薬は医療従事者の間でも感染予防の選択肢として活用されていることがうかがえます。
利用した薬はタミフルが最多
インフルエンザ予防薬として利用した薬を尋ねたところ、最も多かったのは「タミフル(オセルタミビル)」 という結果となりました。
タミフルは内服で完結するため、利便性が高く、予防投与として選ばれやすい傾向があります。
2番目には1回の吸入で予防が完了するイナビルが続きました。
また、タミフルは処方実績が長く、予防投与としてのエビデンスが比較的豊富なことから、
医療機関でも扱われる機会が多い薬剤です。
そのため、家族内感染や周囲の流行といった場面で、“まず選ばれやすい予防薬”として利用されている実態が読み取れます。
上位のタミフルは内服、イナビルは吸入剤です。
これらはフィットクリニックにて処方中のお薬です。
使う前の不安と、使ったあとの印象
使用前に感じた不安として最も多かったのは「副作用が心配だった」(64.0%) という回答でした。
次いで、「効果があるのか不安だった」「費用が気になった」と続き、利用前には一定の心理的ハードルが存在していることがわかりました。
一方で、実際に使用した後の印象を自由回答で聞いたところ、「家族全員感染しなかった」「子どもたちのインフルが私にはうつらなかった」 という声が多く寄せられました。
この結果から、事前には不安を抱えつつも、使用後は肯定的な評価に変わる人が多い傾向がうかがえます。
感染経験から見えた“基本の予防対策”の重要性
インフルエンザに感染した経験がある人に、どんな対策をしておけば良かったと思うか尋ねたところ、「手洗い・うがいの徹底」や「予防ワクチンの接種」「マスクや換気などへの意識」などの基本的な対策が多く挙がりました。
この結果から、予防薬の使用にかかわらず、基本的な感染対策の重要性を再認識した人が多いことが読み取れます。
6位に「家族への感染対策」があります。重症化リスクが高い高齢者や基礎疾患のある方などにも予防薬は推奨されます。
入手方法は“対面診療”が中心。オンライン診療の利用も一定数
予防薬の入手方法については、対面診療が最も多い結果となりました。
一方で、オンライン診療で入手した人も一部おり、忙しい時期や受験・仕事前など、通院が難しい状況での選択肢として利用されている様子も見られました。
今回の結果から、予防薬の入手方法は対面診療が中心でありながら、状況に応じてオンライン診療など複数の手段を使い分ける人もいることがわかります。
オンライン診療なら、子供が感染したので予防薬が欲しい場合にも、外出することなく薬を受け取ることが可能です。
フィットクリニックでは、対面診療もオンラインも診療も行っています。
対面診療の場合、笹塚駅から徒歩2分です。
オンライン診療によるインフルエンザ予防 インフルエンザ予防外来
情報収集は「ネット検索」と「医療者相談」の二強
予防薬に関する情報収集では、インターネット検索(48.5%)が最も多く、次いで医師・薬剤師への相談(47.5%)が続きました。
医療機関の公式サイトやSNSなど複数のチャネルを組み合わせて情報を集める人も多く、インフルエンザ予防に対して高い関心がうかがえます。
「また使いたい」「人に勧めたい」意向
今後また予防薬を使いたいかについては、多くの人が 「また使いたい」 と回答しました。
さらに、一定数の人が 「知人にも勧めたい」 と答えており、予防薬に対する満足度や安心感の高さが示されています。
これらの結果から、予防薬は「一時的な選択」ではなく、必要な場面では再び利用したいと考える実用的な予防手段として受け入れられていることがわかります。
アンケートを受けて(院長コメント)
今回のアンケートから、インフルエンザ予防薬はワクチンの予防接種を補う対策として多くの方に活用されていることが分かりました。
自分だけでなく、子どもや配偶者と一緒に使うことで、「家族全体を守る手段」として選ばれている点も非常に印象的でした。
その一方で、副作用への不安や、使用時に気になる症状があったという声もあり、医師と相談しながら適切に使うことの大切さも浮き彫りになりました。
今年は流行の立ち上がりが早く、例年以上に不安を感じる方も多いと思います。「家族が感染した」「大事な予定がある」「予防薬を使うべきか迷っている」といった場面では、早めに医療機関へご相談いただくことをおすすめします。
フィットクリニックでも、医師の診療のうえでインフルエンザ予防薬を取り扱っています。
お気軽にご相談ください。
【アンケートの概要】
調査対象:
インフルエンザ予防薬の利用経験がある本人、またはその家族200名
調査日 :
2025年11月11日~2025年11月13日
調査方法:
インターネット調査
【アンケートの概要】
調査対象
インフルエンザ予防薬の利用経験がある本人、またはその家族200名
調査日
2025年11月11日~2025年11月13日
調査方法
インターネット調査
予防接種の効果を補う形で予防薬を利用する方も、少なくないようです。