アフターピルは一時的にホルモンバランスを大きく変化させるだけに、安心・安全であることが重要です。
また、それに加えて服用までのスピードが妊娠阻止率に関わってくるお薬です。
しかも緊急時に必要になるため、予め買い方・もらい方を知っておくことで、誤った判断を避けることができます。
万が一の時に焦らないためにも、このページではアフターピルの医療機関での買い方・もらい方や、海外通販や薬局での購入についても解説していきます。
アフターピルの買い方・もらい方
望まぬ妊娠をしてしまうかもしれない、そんな緊急時に必要となるのがアフターピルです。
ただし、アフターピルの避妊効果にもタイムリミットがあるため、避妊に失敗した時に焦らないよう買い方・もらい方について事前に把握しておきましょう。
オンライン処方(当院の場合) | 対面診療 | 海外通販 | 薬局・ドラッグストア | |
---|---|---|---|---|
避妊効果 | 性行為後72時間以内の服用で97〜99% | 性行為後72時間以内の服用で97〜99% | 国内試験を行なっていないため不明 | 医療用医薬品のため購入できない (一部例外あり) |
安全性 | 厚生労働省より確認済 | 厚生労働省より確認済 | 偽物などトラブルもあり、安全性は低い | |
薬を手にするまでの時間 | エリアによっては最短60分でお届け | 当日 | 2週間以上 | |
利便性 | ◎ | ◯ | × |
日本国内でアフターピルを購入する場合は、必ず医師の処方が必要となります。
そのため、薬剤師がいる薬局・ドラッグストアでは一般的に販売していません(一部例外あり)。
また、到着日数や安全面から考えても、海外通販でのアフターピルの購入はお勧めはできません。
ここからは表にある購入方法それぞれのメリット・デメリット、また海外通販に潜むリスクについても詳しく解説していきます。
オンライン処方

オンライン処方は全国に普及しつつあるものの、まだご利用したことない方もいるかと思います。
簡単に説明すると、オンライン上で医師の診察を受け、お薬を処方してもらえる新しいサービスです。
通院の必要が無く、場所を問わず診察が受けられ、薬をご自宅までお届けします。
また当院フィットクリニックでは独自のサービスとして、バイク便での配送も承っています。
宅配業者だとタイムラグが生じてしまうので、どうしても当日は不安な時間を過ごさなければなりません。
ただし、バイク便であればエリアにもよりますが最短60分で手元に届くので、これまでも多くの人から好評をいただいております。
アフターピル(緊急避妊薬)のオンライン処方なら即日発送のフィットクリニック
日・祝日10:00~18:00
メリット・デメリット
オンライン処方にはメリットがある一方で、デメリットも少なからずあります。
状況によってはデメリットが強くなるので、あらかじめ把握しておきましょう。
- 通院の必要なし
- 人目を気にせずアフターピルの服用できる
- 住まいが遠方だと時間がかかる
「妊娠したかも」と思った時に、一気に緊張、不安、焦り、etc…、さまざまな感情が入り混じって1人では冷静な判断ができないこともあります。
外出することなく誰かと話をする意味でも、オンライン処方はメリットが大きいと言えるでしょう。
ただどうしても配送の都合上、最短でアフターピルを届けることがどうしても難しいエリアが以下になります。
- 北海道
- 九州
- 沖縄
避妊が出来なかった、または失敗した後の時間経過も影響してくるので、お住まいのエリアによってはオンライン処方がデメリットになる場合があります。
そのため、ご自身のお住いの配送日時はしっかりと確認しましょう。
対面診療での処方
アフターピルの入手で、最もポピュラーな方法なのが対面診療です。
産婦人科や処方を行っているクリニックに通院し、診察を受け服用に問題がないことが判断できればその場でアフターピルを処方してもらえます。
また人によっては服用後のケースバイケースな対応についてや、今後の避妊方法についての説明も受けることもあります。
避妊に100%はありませんが、限りなくゼロに近づけることはできます。
「アフターピルがあるから」ではなく、医師のアドバイスをもとに女性だけでなく男性も適切な避妊方法を身につけることが望まれます。
メリット・デメリット
若干ですが対面診療のメリット・デメリットは、オンライン処方と異なってきます。
- 医師と直接話せる安心感
- アフターピル処方までにタイムラグがない
- 通院の手間
- 人に会うかもしれないことへの抵抗感
対面診療では院内で処方してもらえるので、その場で服用することも可能です。
性行為後から服用までの時間は短ければ短い方が良いとされているので、近場にアフターピルを処方する医療機関があるなら直接受診するのが良いでしょう。
ただし、保険が効かない薬代に加え、診察料などもかかると費用も高くなる傾向にあります。
アフターピル自体の価格も安いものではないので、費用面も含めて検討してみてください。
アフターピルのお勧めできない買い方

はじめにもお伝えしましたが、アフターピルの買い方として海外通販はお勧めできません。
"個人輸入"とも呼ばれ、日本では未承認とされている海外製のアフターピルを医師なしで購入できてしまいます。
それも医療機関に比べかなり低価格で販売されています。
これだけを見れば「メリットだらけでは?」と感じるかもしれません。
しかし、医薬品を服用するには、医師を通さなければならないだけの理由があります。
知らなかったでは済まない内容もあるため、注意喚起の意味も込めて海外通販のリスクについてご紹介していきます。
海外通販での購入のリスク
海外通販でアフターピルを購入するリスクは主に以下のものがあります。
- 粗悪品や偽造品の危険性
- 手元に届くまで時間がかかる
- 副作用への対応
それぞれの項目について解説していきます。
粗悪品や偽造品の危険性
海外通販で取り扱われているお薬は、普段口にしている国内の薬のように品質や安全を管理されているとは限りません。
不衛生な環境で製造されていることもあり、本来混入するはずのない不純物や時には服用目的とまったく異なる成分が含まれている場合があります。
こうした危険性は人体にどんな影響を及ぼすかわからず、健康被害や死亡事例も報告されています。
安くて便利と誤解している人もいますが、お薬の海外通販に限って言えば"安かろう悪かろう"と言わざるを得ません。
もし、すでに海外通販を利用している人は、常に危険と隣合わせの服用をしていることは忘れないでください。
手元に届くまで時間がかかる
海外通販でアフターピルを購入しても、手元に届くまでには海外からの配送となるので2週間以上かかります。
現在2019年に発生した新型コロナウィルスや2022年のウクライナ侵攻による世界情勢の不安の影響から、さらなる配送遅れが見込まれています。
アフターピルは、72時間以内の服用によって避妊効果が得られますが、それ以上時間が経過してしまうと、アフターピルの避妊効果は低下し望まない妊娠に至る場合があります。
そのため「購入しておいて手元においておけば安心」と考える人もいるようです。
しかしアフターピルにも消費期限というのがあります。
期限を超えれば効果は保証されず、避妊できない可能性もあります。
そのため、アフターピルは必要に応じて医師から処方してもらうのがベターであり、もっとも安全な服用と言えます。
副作用への対応
海外通販で購入した医薬品の服用は、医師の管理による処方ではないため、万が一重い副作用が起きても自己責任になります。
それだけでもかなりの負担ですが、医師でも把握できていない成分によって副作用が起きれば対処が困難になるケースもあります。
心身への負担だけでなく、購入した金額も無駄になるため、安易に海外通販には手を出さないようにしてください。
薬局での取り扱いについて
アフターピルは医療用医薬品のため、残念ながら薬局やドラッグストアといったOTC医薬品(オーバー・ザ・カウンター)を取り扱う店舗での購入はできません。
ちなみにOTC医薬品とは、以下の4つに分類されます。
- 要指導医薬品
- 第1類医薬品
- 第2類医薬品
- 第3類医薬品
含まれる医薬品成分や服用の難しさ、副作用などから評価され、上記4つに分類しています。
対応する専門家も薬剤師や登録販売者など有資格者になり、要指導や第1類については対面や書類での情報提供が義務付けられています。
ただアフターピルも、現在スイッチOTC化(規制緩和)に向けて議論が繰り返し行われています。
議論によっては今後アフターピルが市販される可能性もあるので、今後の動向に注目が集まっています。
一部の薬局では取り扱っている?
例外として、全国に展開するツルハドラッグの調剤店舗では、アフターピルの取り扱いがあります。
対面診療あるいはオンライン診療を経て、医療機関から発行された処方箋があればアフターピルを処方してもらうことが可能です。
簡単に購入までの流れは以下の通りです。
↓
処方箋など必要な情報をツルハドラッグにFAX(対面診療なら持参)
↓
来店し薬剤師の指導を受けて処方
アフターピルは自費診療のため各店舗によっても価格が異なるので、利用をお考えの際は事前に確認しておきましょう。
また通院や薬局に足を運ぶことを考えると、オンライン処方で自宅に配送される方が手間は省けるかもしれません。
服用後の流れ

アフターピル服用後は、3週間以内に生理に似た出血が起こります。
これは避妊に成功したかを判断する「消退出血」と呼ばれる現象になりますが、その他にも以下の症状が現れる場合があります。
- 不正出血
- 生理
- 妊娠初期の出血
- 出血がない
一般の方がパッと血液を見ただけでは区別が難しく、出血の種類によっては妊娠している疑いも出てきます。
そのため、アフターピルは飲んで血が出たら終わりということはなく、必ず妊娠検査薬などでその後の経過を確認する必要があります。
不安がある場合は自己判断せず、産婦人科を受診するようにしてください。
なお、当院では早期妊娠検査薬を取り扱っておりますので、ご希望の方は診察時にお声がけください。
まとめ
避妊に失敗した緊急時にのみ必要になるアフターピルは、スピードとアクセスのしやすさがとにかく重要です。
ここまで購入方法についてもいくつかお伝えしてきましたが、シチュエーションによって入手できるまでの時間は大きく異なります。
また海外通販こそNGですが、その他の買い方についての正解はありません。
「万が一」は誰にでもやってくる可能性があるだけに、不安やストレス、なにより焦って誤った判断をしないためにも、事前に「何かあれば相談できる」クリニックなどを決めておくとスピード感のある対処ができるはずです。
フィットクリニックでは、アフターピルの処方を行っています。不安な方は、こちらから処方の手続きができます。