こちらの記事はフィットクリニック服部圭太院長が監修しています。
バレニクリン(Varenicline)とは、禁煙治療に用いられている有効成分の1つです。
製品名は「チャンピックス」で、従来の薬とは異なるアプローチによって離脱症状を和らげたり、喫煙欲求を抑えることで禁煙効果を発揮します。
| バレニクリンの概要 | ||
|---|---|---|
| 成分名 | バレニクリン酒石酸塩 | |
| 販売名 | チャンピックス錠0.5mg | チャンピックス錠1mg |
| 含有量 (1錠中) |
0.85mg (バレニクリンとして0.5mg) |
1.71mg (バレニクリンとして1mg) |
| 特記事項 |
バレニクリンはチャンピックスに含まれる有効成分。
電話10分でジェネリックを 購入する方法はこちら |
|
このページでは、バレニクリンについての詳しい作用や禁煙成功率について詳しく解説しています。
また、先発薬チャンピックスが出荷停止していた理由なども説明していますので、禁煙治療をはじめる前に参考にしてみてください。
なお、フィットクリニックではバレニクリンを有効成分としたチャンピックスジェネリックを処方しています。 チャンピックスジェネリックの価格を見る
お薬をご希望の方は以下のボタンよりご予約をお願いいたします。
「バレニクリン」とはチャンピックスの成分
「バレニクリン」とは、国内初となるニコチンを含まない禁煙治療薬チャンピックスの有効成分です。
| 販売名 | チャンピックス錠0.5mg | チャンピックス錠1mg |
|---|---|---|
| 有効 成分 |
1錠中 バレニクリン酒石酸塩0.85mg (バレニクリンとして0.5mg) |
1錠中 バレニクリン酒石酸塩1.71mg (バレニクリンとして1mg) |
| 添加剤 | 結晶セルロース、無水リン酸水素カルシウム、クロスカルメロースナトリウム、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、酸化チタン、マクロゴール、トリアセチン | 結晶セルロース、無水リン酸水素カルシウム、クロスカルメロースナトリウム、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、酸化チタン、マクロゴール、トリアセチン、青色2号 |
バレニクリンという成分は、禁煙時の辛い離脱症状を抑えたり、タバコを吸っても満足感を得られなくする2つの作用を持っています。
| バレニクリンの化学構造式 |
|---|
|
これまでの禁煙治療は、噛んだり、貼ったりすることでニコチンを少量摂取しタバコ離れを進める「ニコチン置換療法」が一般的でした。
しかしバレニクリンはニコチンとは異なる種類の有効成分であるため、タバコから禁煙治療薬に依存してしまう心配もありません。
安全性にくわえ禁煙成功率も高まっていることから、新しい禁煙治療成分として注目を集めています。チャンピックスの詳細
バレニクリンの禁煙成功率
バレニクリンの禁煙成功率は高く、12週間の投与試験ではプラセボ(偽薬)と比較した際に以下のような結果が得られています。
- バレニクリン
週間(第9~12週)の禁煙持続率:65.4%(85/130例) - プラセボ(偽薬)
週間(第9~12週)の禁煙持続率:39.5%(51/129例)
約3ヶ月のバレニクリンの使用継続により、2人に1人以上が禁煙の持続に成功しています。
自力での禁煙成功率は10%程度とされているので、バレニクリンがいかに優れた禁煙成功率を誇るかがデータからわかります。
バレニクリンの副作用
バレニクリンは医薬品成分となるため、服用中に以下のような副作用が現れることがあります。
使用実績調査によれば、主な副作用とその発生頻度は以下の通りとなっています。
- 吐き気(12.2%)
- 便秘(2.8%)
- 不眠症(1.7%)
- 胃炎(1.6%)
- 嘔吐(1.2%)
- 頭痛(1.1%)
「吐き気」は特に現れやすい副作用で、飲み始めや用量が変化するタイミング(8日目以降)などで現れやすいです。
なお、吐き気が気になる場合の対処方法としては、以下のいずれかを実践してみてください。
対処方法
- 服用する際に水分を多めに摂る
- 吐き気止めの併用
- 薬の用量を半分に減らす
(医師と要相談)
身体がバレニクリンに慣れてくると副作用も気にならなくなってくるので、上手く対処しながら治療継続を目指しましょう。
バレニクリンの作用機序
バレニクリンには、喫煙時と似た状態にする「刺激作用」と、ニコチンによる満足感を低下させる「拮抗作用」の2つの作用があります。
- 刺激作用
⇨ 少量のドーパミンを放出させて禁煙による離脱症状を抑える - 拮抗作用
⇨ ニコチンが脳内で結合するのを抑え、喫煙から得られる満足感を抑える
画像で解説すると以下の通りです。
喫煙時の神経細胞
喫煙時には、神経細胞のニコチン受容体とニコチンが結合し、大量のドーパミンが放出します。
これが快感に繋がります。
喫煙時には、神経細胞のニコチン受容体とニコチンが結合し、大量のドーパミンが放出します。
これが快感に繋がります。
バレニクリン服用時の神経細胞
チャンピックスの成分がニコチン受容体と結合するため、ニコチンは結合できなくなります。
すると少量のドーパミンが放出され、喫煙の満足感や離脱症状が減少します。
チャンピックスの成分がニコチン受容体と結合するため、ニコチンは結合できなくなります。
すると少量のドーパミンが放出され、喫煙の満足感や離脱症状が減少します。
「刺激作用」と「拮抗作用」により、禁煙時に起こる離脱症状を和らげたり、タバコを吸っても美味しくないと感じさせることで持続的な禁煙を可能にします。
従来までのニコチン製剤を使った禁煙治療にはない新しいアプローチにより、タバコ離れをスムーズにするのがバレニクリンです。
飲み始めた最初の1週間は喫煙も可能となっており、急にタバコを断つ必要がないので、喫煙習慣とのギャップに苦しむこともほとんどありません。
そのため現在の禁煙治療において、バレニクリンが含まれている薬を使用しての治療が、第一選択として選ばれやすくなっています。
先発薬チャンピックスの入手方法
バレニクリンは成分名で、製品名としては「チャンピックス」として販売されています。
チャンピックスの入手方法は、医療機関の受診による処方です。
チャンピックスは、世界的製薬企業であるファイザーが製造・販売しており、国内でも多くの医療機関で広く使われてきました。
しかし、2025年10月に販売再開されるまでの数年間、チャンピックスは入手が難しい状況が続いていました。
その理由について、以下で詳しく解説します。
出荷停止について
チャンピックスが出荷停止されていた理由
チャンピックスは、2021年7月に製品自主回収の発表がありました。
理由としては、2021年6月に一部の製品から基準値を超えるニトロソアミン類の1つである「N-ニトロソバレニクリン」が検出されたためとしています。
- 製品名:チャンピックス1mg
- 包装単位:28錠(PTP)
- 製造番号:EP9481
- 使用期限:2023年4月
- 出荷開始日:2021年5月6日
チャンピックスは2025年10月に販売再開
販売元のファイザーは、2025年10月30日からチャンピックスの出荷を再開しました。
出荷の再開については、出荷停止した当初は早くても2022年後半を見込んでいましたが、結果的に2025年に再開する形となりました。
現在までの経緯
- 2021年
7月 -
チャンピックス自主回収
ファイザー社の基準値を超えるN-ニトロソバレニクリンが検出されたため回収
- 2021年
11月 -
出荷保留を継続
全世界で予防的措置として出荷保留を継続
- 2022年
8月 -
出荷停止を継続
製造方法の変更が必要となり、薬事申請手続き、米国・欧州の海外規制当局の承認が必要なため、供給再開までに時間を要する
- 2025年
10月 -
出荷再開を発表
製造方法を変更し、厚生労働省の承認を得たため、出荷を再開
チャンピックスは2021年7月に自主回収され、同年11月に出荷保留を継続すると発表しました。
そして、2022年8月にチャンピックスの製造方法の変更や薬事申請手続きなどが必要なことを理由に出荷停止を継続することを発表しました。
その後、製造方法を変更したファイザー社は厚生労働省の承認を得たため、2025年10月に出荷を再開する旨を発表しました。
チャンピックス混入のニトロソアミンについて
N-ニトロソバレニクリンとは、ニトロソアミン類と呼ばれる発がんリスクのある物質です。
発がんと聞くと健康を危惧されるかもしれませんが、ニトロソアミン類はチャンピックスに限らず、身近な食品などにも含まれている化合物になります。
含まれている食品
- 加工された肉や魚
- ビール
- その他のアルコール飲料
- 発酵食品
- 香辛料
など
こうしたことからも、ニトロソアミン類を摂取したからといって直ちに発がんするということはありません。
今回の出荷停止も、メーカーがリスクとして設けた基準量は「10万人に1人がその物質が原因で生涯に発がんするであろうリスク」とされています。
15年以上の販売実績において、チャンピックスによる発がん報告もないことから大きな心配はありません。
先発薬チャンピックスの代替薬の入手方法
チャンピックスの入手方法として、自由診療のクリニックであれば比較的スムーズにチャンピックスジェネリックを手に入れることができます。
先発薬チャンピックスは保険適用の条件が厳しく、すべての人が保険で受けられるわけではありません。
チャンピックスジェネリックの安全性についてですが、ジェネリックとなるため製造販売メーカーがファイザー社とは異なり、発がんリスクが懸念される「ニトロソアミン類」を含んでいません。
安全性が担保されており、肝心の効果についてもバレニクリンを有効成分としているので同等の効果が期待できます。
チャンピックスジェネリックの入手方法は、以下の通りです。
の入手方法
- ① 医療機関での処方
- ② 海外通販
安全なのは①の医療機関での処方となり、自由診療のクリニックであればスムーズに処方を受けることができます。
一方で②の海外通販については、公には認められていないグレーゾーンの入手方法です。
誰でも簡単に購入できますが、海外通販は偽造品や粗悪品の危険があるので利用するのはお控えください。
なお、チャンピックスジェネリックはドラッグストアなどの市販では取り扱っていません。
以下にて、フィットクリニックでのチャンピックスジェネリックの処方方法について詳しく解説していきます。
の処方について
当院のチャンピックスジェネリックの価格
フィットクリニックでは、服用タイプの禁煙補助薬であるチャンピックスジェネリックを使用した禁煙治療を行っています。
| 製品 | 成分量 |
|---|---|
|
チャンピックス ジェネリック
|
1~3日目:1~3日目 0.5mgを1回/日 4~7日目:4~7日目 0.5mgを2回/日 8日目以降:8日目以降 1mgを2回/日 |
※製薬メーカーが異なる場合があります。
フィットクリニックで扱うプログラムは2種類あります。
| 製品 | 価格(税込) | 定期配送 |
|---|---|---|
| 12週間禁煙 プログラム |
12,000円/月 (36,000円/総額) 1日あたり 429円 |
14,000/月 (42,000円/総額) 1日あたり 500円 |
| 24週間禁煙 プログラム |
10,800円/月 (64,800円/総額) 1日あたり 387円 |
12,600円/月 (75,600円/総額) 1日あたり 450円 |
| 各プログラムの要点 | |
|---|---|
| 12週間禁煙 プログラム |
チャンピックスでの治療では基本の期間である12週間をまるごとカバーできるプログラム。 |
| 12週間禁煙 プログラム |
禁煙の継続をしっかりサポートする24週間の長期プログラム。 1日あたりの費用を抑えられ、コストパフォーマンスにも優れています。 |
フィットクリニックでは来院診療だけではなく、オンライン診療にも対応しているため「禁煙したい!」と思い立ったらすぐに処方を受けることができます。
保険診療は条件が厳しいため、適用されない方もいます。
スムーズな禁煙治療をご希望の方は、フィットクリニックまでお気軽にご連絡ください。
当院のオンライン処方での購入方法
当院ではオンライン処方を実施しており、通院せずに郵送処方という形でチャンピックスジェネリックの処方が可能です。
自宅にいながら禁煙治療を受けられ、簡単な手順を踏むだけでオンライン上にてすべてを完結できます。
オンライン処方の手順は以下の5ステップです。
-
STEP 01
予約・問診日時を決めて予約後、当日までに問診票を記入します。
-
STEP 02
電話を待つご予約の日時に電話しますのでお待ちください。
-
STEP 03
電話で診察記入いただいた問診に沿って診察を行います。
平均10分ほどです。 -
STEP 04
お支払い代金をお支払いください。
※代金引換はお薬の受け取り時にお支払いください -
STEP 05
発送お薬を発送します。
※中身が分からないように梱包しています
オンライン処方であれば、薬の処方のためだけの通院が不要になり、移動費や待ち時間といった通院コストを抑えることにもつながります。
通院が億劫と感じている方や、スケジュールの都合がつかないという方は、スキマ時間を利用して禁煙治療をはじめられるオンライン処方をご検討ください。
禁煙治療ならフィットクリニック |
治療の流れや種類なども解説
バレニクリンについてまとめ
最後に、バレニクリンについての重要なポイントをまとめておきましょう。
- バレニクリンはチャンピックスに含まれる有効成分
- 服用を続けた方の2人に1人以上は禁煙に成功している
- 飲み始めや用量変更のタイミングで吐き気が起きやすい
- 先発薬チャンピックスは出荷停止していた
- 混入していたN-ニトロソバレニクリンによる発がん報告はゼロ
- チャンピックスジェネリックであればスムーズに処方が受けられる
バレニクリンは、従来の禁煙治療薬(ニコチン製剤)とは異なる新しいアプローチにより高い禁煙成功率を誇ります。
離脱症状を和らげ、喫煙欲求を失わせるため、これまで染みついた喫煙習慣を断ち切りやすくなります。
当院ではチャンピックスジェネリック(バレニクリン)を自由診療で処方しています。
オンライン診療も可能なので、時間がない方やすぐに禁煙治療を始めたい方は、この機会にご利用ください。
バレニクリンに関するよくある質問
-
- Q
バレニクリンが含まれている薬はいつ飲みますか?
- A
バレニクリンは吐き気が起こりやすいので、食後にコップ1杯(約200ml)の水またはぬるま湯で服用するようにしてください。
- Q
-
- Q
バレニクリンの禁煙成功率はどのくらいですか?
-
A
バレニクリンの禁煙成功率は、試験データによれば以下の通りです。
⇨ 4週間(第9~12週)の禁煙持続率:65.4%(85/130例)
2人に1人以上が禁煙に成功しており、選択肢がいくつかある禁煙治療薬の中でも成功率は群を抜いて高いです。
- Q
-
- Q
バレニクリンの副作用はなんですか?
- A
バレニクリンの副作用には、以下のような症状が報告されています。
- 吐き気
- 便秘
- 不眠症
- 胃炎
- 嘔吐
- 頭痛
- Q
-
- Q
先発薬チャンピックスが出荷停止したのはなぜですか?
- A
先発薬チャンピックスが出荷停止したのは、ニトロソアミン類の1つであるN-ニトロソバレニクリンが基準量を超えて混入していたためです。
発がんの可能性がある物質となることから、2021年7月から自主回収がはじまり、出荷停止の運びとなりました。
- Q
-
- Q
先発薬チャンピックスの再開はいつですか?
-
A
先発薬チャンピックスは、2025年10月に販売再開されました。
ただ、保険診療を受けるには厳しい条件を満たす必要があります。
自由診療であればスムーズに処方を受けることが可能です。 禁煙治療の保険適用について
- Q
参考サイト
この記事の監修
(はっとり けいた)医師
【略歴】
- 平成17年
- 医療法人財団 河北総合病院 勤務
- 平成29年
- ゴリラクリニック 池袋院 管理者
- 令和5年~
- フィットクリニック院長 勤務

