モンテルカスト(キプレス錠・シングレア錠)の花粉症への効果と副作用

更新日:2026/01/06
モンテルカスト(キプレス錠・シングレア錠)の花粉症への効果と副作用

モンテルカストは、花粉症やアレルギー性鼻炎による鼻水、鼻づまりを和らげ、気管支喘息の症状改善にも用いられる治療薬です。
先発医薬品にはキプレス錠とシングレア錠があり、有効成分モンテルカストナトリウムがアレルギー反応に関わる物質の働きを抑え、つらい症状を内側から整えます。

本記事では、モンテルカストの効果や副作用に加え、服用方法や先発薬とジェネリック医薬品の違いについて解説します。

モンテルカストとは

モンテルカストは、アレルギー反応に関わるロイコトリエンの働きを抑え、花粉症のくしゃみや鼻水、鼻づまりを緩和する抗ロイコトリエン薬です。

抗ヒスタミン薬で効果が不十分な場合にも選択され、LTRAs(ロイコトリエン受容体拮抗薬)として気管支喘息の治療にも用いられています。

●モンテルカスト(キプレス・シングレア)の概要
正式名称 モンテルカストナトリウム
主な効果 花粉症、アレルギー性鼻炎、気管支喘息の症状改善など
主な副作用 頭痛、腹痛、傾眠など
重篤な副作用 アナフィラキシー、血管浮腫など
用法・用量 通常、1日1回就寝前に服用
服用禁止 成分にアレルギーのある方など
服用注意 小児や妊娠中の方、長期にステロイド治療を受けている方など

モンテルカストとキプレス、シングレアの違い

モンテルカスト錠、キプレス錠、シングレア錠の有効成分は、いずれもモンテルカストナトリウムであり、花粉症や気管支喘息に対する効果や副作用は基本的に同等です。

先発医薬品であるキプレスとシングレアは販売会社による名称の違いで、主成分や添加物も同一のため、製剤としての違いはありません。
剤形には、錠剤に加え口の中で溶けるOD錠や噛んで服用できるチュアブル錠があり、年齢や服用のしやすさに応じて選べます。

一方、ジェネリック医薬品のモンテルカスト錠は各メーカーから販売されており、開発費が抑えられている分、費用面で利用しやすい点がメリットです。

花粉症の薬の詳細については、以下のページをご確認ください。 花粉症の薬について

モンテルカストの効果

モンテルカストの効果は花粉症によるアレルギー性鼻炎の症状を内側から抑え、くしゃみや鼻水、鼻づまりを起こしにくくします。

モンテルカストの効果の詳細
  • 即効的に発作を抑える効果はない
  • 毎日継続して服用することで症状の悪化を防ぐ
  • アレルギー反応に関わる物質の働きを抑えることで鼻の炎症を和らげる
  • 花粉の飛散が始まる前から使用することで、症状が出にくい状態を保ちやすくする

また、気道の炎症を抑える作用から、気管支喘息の治療にも用いられています。
花粉症によるアレルギー性鼻炎については以下のページで詳しく解説しています。 アレルギー性鼻炎の詳細

効果発現時間と持続時間

モンテルカストを成人に単回投与した場合、血中濃度は服用後およそ3〜4時間で最高値に達することが示されています。
ただし服用後すぐに症状を抑える即効型の医薬品ではなく、体内で一定の時間をかけて作用する点が特徴です。

1日1回の服用で24時間作用が持続し、毎日継続して服用することで、アレルギー症状の悪化を防ぎやすくなります。

モンテルカストの副作用

モンテルカストは、以下の副作用が報告されています。

モンテルカストの副作用
  • 頭痛、傾眠、うつ気分、不安、睡眠障害などの精神神経症状
  • 腹痛、下痢、吐き気などの消化器症状
  • 発疹、かゆみなどの皮膚症状
  • 肝機能異常、ASTやALTの上昇などの肝臓に関する症状
  • 筋痛、関節痛、筋痙攣などの筋骨格系の症状
  • 倦怠感、口渇、浮腫などの全身症状

これらの副作用とは別に、花粉症の症状として目のかゆみを感じる方も見られます。
花粉症による目のかゆみが強い場合は、内服薬だけでなく、抗アレルギー点眼薬などを併用することで症状が和らぎやすくなります。

重篤な副作用

頻度はまれとされていますが、以下の重篤な副作用が報告されています。

モンテルカストの重篤な副作用
  • アナフィラキシー
  • 血管浮腫
  • 劇症肝炎、肝炎、肝機能障害、黄疸
  • 中毒性表皮壊死融解症
  • 皮膚粘膜眼症候群
  • 血小板減少
など

アナフィラキシーでは、急な発疹や息苦しさ、血圧低下などがあらわれることがあり、血管浮腫では唇や瞼などが急に腫れる症状がみられます。

これらの異常がみられた場合は、直ちに服用を中止し、速やかに医療機関を受診してください。

子供が注意すべき副作用

小児や青年期の方は、精神神経系の副作用が報告されているため、とくに注意が必要とされています。
主に報告されている症状は、以下のとおりです。

子供が注意すべき副作用
  • 気分の変化
  • 不安感
  • 攻撃的な行動
  • 睡眠障害

これらの症状はすべての方に起こるわけではありませんが、服用中に普段と異なる様子がみられた場合は、早めに医師へ相談することが大切です。

モンテルカストの花粉症での用法・用量

モンテルカストは、花粉症によるアレルギー性鼻炎に対して、1日1回就寝前に服用します。
花粉症での基本的な用法・用量は、以下のとおりです。

モンテルカストの花粉症での
用法・用量
  • 成人
    錠剤またはOD錠を、通常5~10mg、1日1回就寝前に服用します。
  • OD錠
    用法・用量は通常の錠剤と同じで、水と一緒でも水なしでも服用できます。
  • 6歳以上の小児
    チュアブル錠5mgを、1日1回就寝前に服用します。
  • 1歳以上6歳未満の小児
    細粒4mgを、1日1回就寝前に服用します。

いずれの剤形でも、必ず医師の指示に従って継続してください。

モンテルカストと市販薬の併用

モンテルカストは、市販薬であるアレグラなどの抗ヒスタミン薬とは作用の仕組みが異なるため、基本的には併用しても問題ありません。

ただし、作用が重なることで効果が減弱する、副作用が強く出るなどの場合もあるため、市販薬を使用している方は、医師や薬剤師に相談したうえで併用を検討してください。

モンテルカストの注意点

モンテルカストの併用注意薬は以下になります。

モンテルカストの併用注意
  • フェノバルビタール 等

また、モンテルカストは主に肝臓で代謝されるため、併用する医薬品によっては作用が増強し、思わぬ副作用があらわれることがあります。
そのため、複数の医薬品を服用している方は、現在の服薬状況を医師や薬剤師へ伝えることが大切です。

モンテルカストの服用の禁止
  • 本剤または成分によってアレルギー症状を起こしたことがある方は服用できない
    ⇒過去に発疹や息苦しさが出た経験がある場合は服用を控える

このほか、授乳中の方ではモンテルカストが母乳中へ移行する可能性があるため、治療の必要性を踏まえて医師と相談し、慎重に判断する必要があります。

服用の際の注意

服用中に以下の症状があらわれた場合は、早めに医師へ相談してください。
これらの症状は、体の中で炎症反応が起きているサインとしてあらわれることがあります。

モンテルカストの服用の際の注意
  • しびれ
  • 四肢脱力
  • 発熱
  • 関節痛

なお、花粉症の治療薬の中には、服用中は車の運転を避けるよう注意が必要なものもありますが、モンテルカストは原則として運転が可能とされています。
ただし、副作用として傾眠などが報告されているため、眠気や集中力の低下を感じた場合は、車の運転や危険を伴う作業を控えるよう注意が必要です。

モンテルカストが効かない場合

モンテルカストは、継続することで症状の悪化を防ぐ目的があるため、服用を始めてすぐには効かないと感じることがあります。

また、花粉の飛散量が非常に多い時期や、アレルギー源が花粉以外にもある場合には、モンテルカスト単独では効果を感じにくいことがあります。

そのような場合は、治療薬の変更や、花粉量が多い時期に点眼薬・点鼻薬を併用することで、症状の緩和を目指すことが可能です。 ビラノアの詳細 モメタゾン点鼻薬の詳細

モンテルカストの入手方法

モンテルカストは のため、一般的な国内のネット通販やドラッグストアでは購入できません。

そのため、モンテルカストを服用したい場合は、耳鼻咽喉科や内科などのクリニックを受診し、花粉症の症状や既往歴に応じて処方してもらう必要があります。

モンテルカストで花粉症に備えましょう

モンテルカストは、花粉症による鼻水や鼻づまりなどの症状を内側から抑え、症状が悪化しにくい状態を保つことを目的とした治療薬です。

花粉症は症状が出てから対処するよりも、花粉の飛散前から備えることが大切です。
毎年つらい花粉症に悩んでいる方は、早めに医師へ相談し、花粉症シーズンに備えましょう。

モンテルカスト(キプレス錠・シングレア錠)に関するよくある質問

  • Q
    モンテルカストとはどのような薬ですか?
    A
    モンテルカストは、花粉症による鼻水や鼻づまりを内側から抑える治療薬です。
    継続して服用することで、アレルギー反応に関わるロイコトリエンの作用を抑え、症状が出にくい状態を保つことを目的としています。
  • Q
    モンテルカストはキプレスとどのような違いがありますか?
    A
    効果や安全性に大きな違いはありません。
    モンテルカストは有効成分の名称で、キプレス錠やシングレア錠はいずれも同じ成分を含む先発医薬品です。
    主成分だけでなく添加物も同一のため、基本的な作用は共通しています。
  • Q
    モンテルカストはどのくらい飲めば効きますか?
    A
    モンテルカストは、毎日服用することで、徐々に変化を感じる方が多いとされています。
    内服後は血中濃度がおよそ3〜4時間でピークに達し、効果は約24時間持続するため、1日1回服用することで日中の症状も抑えやすくなります。
    花粉の飛散前や症状が軽いうちから使用することで、効果を実感しやすくなるでしょう。
  • Q
    モンテルカストを子供に飲ませても良いでしょうか?
    A
    医師の判断のもとであれば、モンテルカストは小児にも使用されます。
    年齢や体重に応じて用量や剤形が定められており、噛んで服用できるチュアブル錠や、飲みやすい細粒が用いられることがあります。
    ただし、小児では精神神経系の副作用に注意が必要とされているため、服用中は気分の変化や睡眠の様子などをよく観察することが大切です。
  • Q
    モンテルカストとアレグラを一緒に飲めば効果が強くなりますか?
    A
    作用の仕組みが異なるため、併用されることはあります。
    ただし、予期せぬ副作用が生じる可能性もあるため、併用を希望する場合は、医師や薬剤師に相談したうえで判断しましょう。
  • Q
    モンテルカストはどのくらい飲みつづければ良いですか?
    A
    服用期間は、症状や花粉の飛散状況によって異なります。
    花粉症では、花粉の飛散期間中に飲み続けることで、鼻水や鼻づまりなどがひどくならないよう抑える効果が期待できます。
    症状が落ち着いた場合でも、自己判断で中止せず、医師と相談しながら調整することが大切です。

参考サイト

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この記事の監修

院長名前
フィットクリニック院長
服部 圭太
(はっとり けいた)

【略歴】

平成17年
医療法人財団 河北総合病院 勤務
平成29年
ゴリラクリニック 池袋院 管理者
令和5年~
フィットクリニック院長 勤務