フルメトロン点眼液とは、有効成分にフルオロメトロンを配合したステロイド点眼薬です。
結膜炎や角膜炎による充血やかゆみ、痛みが続き、日常生活に影響が出ている場合に使われます。
炎症を引き起こす物質の働きを抑えることで、赤みや不快感などが落ち着く仕組みです。
本記事では、フルメトロン点眼液とはどのような医薬品なのか、成分や効果、副作用、使い方のポイントなどを分かりやすく紹介します。
| 有効成分 | フルオロメトロン |
|---|---|
| 主な効果 | 目や瞼の炎症、かゆみを抑制 |
| 主な副作用 | 充血、刺激感、皮膚の発疹など |
| 他の点眼液との 併用注意 |
緑内障、白内障、感染症、眼圧上昇 |
| 用法・用量 | 1日2〜4回点眼 |
| 併用禁忌 | なし |
フルメトロン点眼液の効果
フルメトロン点眼液は、炎症を抑える作用により、目の赤みやかゆみを改善する効果を持ちます。
有効成分のフルオロメトロンは
であり、炎症を引き起こす物質の産生や働きを抑える作用が期待できます。
そのため、花粉症などのアレルギーによる結膜炎で、かゆみや充血が強く続いている場合に効果的です。
また、抗ヒスタミン薬はアレルギー反応の一部を抑えますが、フルメトロン点眼液をはじめとするステロイド薬は炎症そのものに作用します。
これによりかゆみに対して、よりはっきりした効果が得られる傾向にあります。
なお、アレルギー性結膜炎については以下のページで詳しく解説しています。 アレルギー性結膜炎の詳細
効果が現れるまでの時間
フルメトロン点眼液は目に直接作用するため、飲み薬と比べて作用が出るまでの時間が比較的短い点が特徴です。
現れるまでの時間
- 早い場合は15分〜30分ほどで、目の違和感やかゆみに変化を感じ始める(個人差あり)
- 炎症が強い場合や症状が長引いているケースでは、効果を実感するまでに数日かかることもある
また、フルメトロン点眼液が効かないと感じる場合は、原因が炎症性疾患ではなく、ウイルス性結膜炎など別の病態であることも少なくありません。
こうしたケースの際は医師に相談しましょう。
フルメトロン点眼液の副作用と対処法
フルメトロン点眼液の副作用は以下の通りです。
- 刺激感
- 一時的な充血
- まぶたのかゆみや赤み
- 皮膚の発疹など
-
【重篤な副作用】
まれに角膜ヘルペスや緑内障、白内障、感染症、眼圧上昇の報告
副作用が現れた場合の対処法としては、点眼方法を確認し、目への刺激を避けながら使用を続け、症状の変化を確認します。
しみる感じや充血が改善しない場合や違和感が強いときには、自己判断で使用を中止せず、医師に相談することが大切です。
フルメトロン点眼液の使用方法
フルメトロン点眼液は の点眼液のため、使用前によく振ってから点眼してください。成分を均一にすることで、効果のばらつきや刺激感などの副作用を防ぐことにつながります。
【用法と用量】
- 1回1〜2滴を1日2〜4回点眼
- 使用前に容器をよく振り、先端が目やまぶたに触れないよう注意しながら、清潔な状態で点眼する
【点眼し忘れた場合】
- 点眼をし忘れた場合は、気づいた時点で1回分を点眼する
- 次の点眼時間が近い場合は、忘れた分を無理に補わず、1回分を飛ばして通常の使用方法に戻す
コンタクトレンズ使用時の注意点
フルメトロン点眼液はステロイド成分を含むため、コンタクトレンズは必ず外してから点眼してください。
レンズを装着したまま使用すると、薬液がレンズに付着し、刺激感が出たり、目の表面に薬が均一に行き渡らなくなることがあります。
点眼後のコンタクトレンズの再装着は、5〜10分程度の間隔をあけてから行いましょう。
なお、ソフトコンタクトレンズ、ハードコンタクトレンズのいずれの場合も、基本的な使用方法は同じです。
他の花粉症治療薬との併用
花粉症は目の症状以外にもくしゃみ、鼻水、鼻詰まりといった症状があります。
加えて、症状に対してフルメトロン点眼液で十分な効果が感じられない場合にも、他の花粉症治療薬と併用することができます。
内服薬や点鼻薬のような症状に適した薬を併用すると効果的です。
その他の花粉症治療薬(内服薬・点鼻薬・点眼薬)については以下のページで詳しく解説しています。 花粉症の治療薬について
フルメトロン点眼液の保管方法、使用期限
フルメトロン点眼液の保管方法は直射日光や高温を避け、キャップをしっかり閉めたうえで上向きに保管します。
使用期限は開封後1ヶ月が目安で、薬液が残っていても使用しないことが大切です。
フルメトロン点眼液を使用できない人
フルメトロン点眼液を使用できない人は以下のとおりです。
- フルオロメトロンなど、本剤の成分に対して過敏症の既往がある方
- 角膜ヘルペス、角膜真菌症、細菌感染など、感染性の目の病気がある方
- 角膜上皮剥離や角膜潰瘍がある方
- 妊娠中、または妊娠している可能性のある方
- 小児、特に2歳未満の子ども
- 高齢者
妊娠中や授乳中の方については、治療による有益性が危険性を上回ると判断された場合に限り使用されます。
これらに該当する場合には、使用の可否や注意点について、あらかじめ医師に確認しておくと安心です。
他の点眼液との併用注意
フルメトロン点眼液には、併用禁忌や併用注意として明確に定められている点眼薬はありません。
ただし、ほかの点眼薬と併用する際は、5分以上の間隔をあけて点眼してください。
間隔をあけずに続けて使用すると、先に点眼した薬剤が後から点眼した薬剤によって洗い流され、十分な効果が得られなくなることがあります。
フルメトロン点眼液の入手方法
フルメトロン点眼液は、医療機関を受診して医師に処方してもらうのが正規の入手方法です。
現在では、個人輸入代行サイトを通じて入手する方法も見かけますが、偽造薬や品質が保証されていない製品が含まれる可能性があるため注意が必要です。
成分量が不正確な医薬品を使用することで、効果が得られないだけでなく、副作用や健康被害につながる恐れもあります。
さらに、悪質なサイトでは商品が届かない、個人情報が不正に利用されるといったトラブルが報告されています。
このようなリスクを避ける意味でも、必ず医療機関で相談し正規の方法で入手することが大切です。
フルメトロン点眼液は市販で買えるのか
フルメトロン点眼液は医療用医薬品に分類されており、ドラッグストア・薬局などでは市販されていません。
スイッチOTCのように、一般用医薬品へ切り替えられた製品も販売されていないのが実情です。
また、フルメトロン点眼液はステロイド成分を含む点眼薬で、使用方法や使用期間を誤ると副作用につながる恐れがあります。
そのため、医師の指導のもと、症状や目の状態を確認したうえで使用することが前提となっています。
他の花粉症の点眼薬との違い
フルメトロン点眼液と他の薬剤の違いは、作用の仕組みにあります。
フルメトロン点眼液は炎症そのものを抑えるステロイド点眼薬ですが、アレルギー反応を抑える抗ヒスタミン薬としてエピナスチン点眼液があります。
炎症が強い場合はフルメトロン点眼液、アレルギー症状が中心の場合はエピナスチン点眼液が選ばれます。
それぞれの違いは以下のとおりです。
| フルメトロン点眼液 | エピナスチン点眼液 | |
|---|---|---|
| 有効成分 | フルオロメトロン | エピナスチン塩酸塩 |
| 特徴 | ステロイド点眼薬 | 抗ヒスタミン薬 |
| 効果 | 炎症を抑える | かゆみを抑える |
| 副作用 | 充血、刺激感、皮膚の発疹など | 充血、刺激感、目のかゆみなど |
| 用法・用量 | 1回1〜2滴を1日2〜4回 | 1回1滴を1日4回 |
| 向いている人 | 炎症が強い人 | アレルギー症状が中心の人 |
| 併用禁忌 | 特になし | |
フルメトロン点眼液を正しく使用して目の不快感を抑えましょう
フルメトロン点眼液は、炎症を抑えるステロイド成分を含む点眼薬です。
炎症が強い場合にも用いられ、直接目に作用することで、比較的早く症状の変化を感じやすい点が特徴です。
なお、目の違和感やかゆみを放置すると、症状が悪化することもあります。
不快な症状を感じた段階で早めに対処し、フルメトロン点眼液を適切に活用することで、日常生活への影響を抑えることにつながるでしょう。
フルメトロン点眼液のよくある質問
-
- Q
フルメトロン点眼液は何に効きますか?
- A
結膜炎や角膜炎など、目の炎症による赤みやかゆみ、痛みを抑える点眼薬です。
有効成分のフルオロメトロンが炎症反応そのものに作用し、不快な症状を落ち着かせます。
- Q
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- Q
フルメトロン点眼液は花粉症にも使えますか?
- A
花粉症によるアレルギー性結膜炎にも使用できます。
特に赤みや腫れが強く、抗ヒスタミン薬だけでは症状が十分に抑えきれない場合に処方されます。
- Q
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- Q
フルメトロン点眼液はコンタクトを付けたまま使えますか?
- A
コンタクトレンズを外してから点眼してください。
なお、レンズに薬液が付着すると刺激の原因になるため、点眼後は5〜10分ほど間隔をあけて再装着します。
- Q
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- Q
フルメトロン点眼液は子供でも使えますか?
- A
小児にも処方されることはありますが、2歳未満では慎重な判断が必要です。
年齢や症状に応じて使用量や期間が調整されるため、必ず医師の指示に従いましょう。
- Q
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- Q
フルメトロン点眼液はステロイドの目薬ですか?
- A
フルメトロン点眼液は、ステロイド成分を含む点眼薬です。
炎症を抑える作用が強い一方で、使用期間や回数を守らずに使うと副作用につながる恐れがあります。
- Q
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- Q
フルメトロン点眼液にはどんな危険性がありますか?
- A
長期使用や連用により、眼圧が上がることや感染症を誘発する可能性があります。
そのため、使用中は症状の変化を確認しながら、必要に応じて診察を受けましょう。
- Q
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- Q
フルメトロン点眼液を長期使用するとどうなりますか?
- A
眼圧上昇や緑内障、白内障などが起こることがあります。
長期間使用する場合は、定期的な眼科受診によって安全性を確認しながら治療がおこなわれます。
- Q
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- Q
「ものもらい」や「はやり目」に使用して良いですか?
- A
細菌やウイルスが原因の場合には、フルメトロン点眼液が適さないことがあります。
症状を悪化させる恐れもあるため、自己判断では使わず、医師の診断を受けてから使用してください。
- Q
参考サイト
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この記事の監修
(はっとり けいた)
【略歴】
- 平成17年
- 医療法人財団 河北総合病院 勤務
- 平成29年
- ゴリラクリニック 池袋院 管理者
- 令和5年~
- フィットクリニック院長 勤務