AGAの正しい予防方法やセルフケアを知っておくことで、将来の薄毛、抜け毛を減らすことができる可能性があります。
このページでは、今日からはじめられる薄毛・抜け毛に関する日常生活上の対策と、AGAの進行を抑える治療薬について解説します。
AGA(男性型脱毛症)を疑う場合の症状について、詳しくはこちらで解説しています。 AGA(男性型脱毛症)とは
AGAや薄毛・抜け毛の今日からできる予防方法
AGAや薄毛・抜け毛の予防方法を以下の6つに分けて解説します。
一般に1日50~100本程度が目安として示されることがありますが、洗髪間隔や毛量などによって見える本数は変わります。
本数だけで判断せず、以前より抜け毛が増えた状態が続く、毛が細くなる、地肌が目立つなどの変化があれば、自己判断で治療を始めず、医療機関にご相談ください。
(治療開始の)目安
- 毎朝枕につく髪の毛や、入浴で脱毛する髪が多くなったら注意
- 多量の脱毛が続く、毛が細くなる、地肌が目立つなどの変化がある
- 脱毛する髪に力のない(細く短い)若めの髪が増えてくる
AGAが疑われる変化がある場合は、早めに医療機関へ相談し、必要に応じて治療を検討することが重要です。
頭皮や毛髪への負担を抑えるヘアケア
AGAや薄毛、抜け毛予防には頭皮環境を整えることも重要で、適切な頭皮のお手入れやヘアケアの方法を知る必要があります。
抑えるヘアケア
- 頭皮の状態に合った洗浄剤を使用する
- 洗浄成分が残らないよう十分にすすぐ
- 強くこすらない
- 牽引や薬剤処理による毛髪・頭皮への負担を抑える
頭皮や毛髪への負担を抑えるには、適切なケアを継続することが大切です。
ただし、これらのケアのみでAGAの進行を抑えられるとは限りません。
頭皮と髪に良い生活習慣
髪の成長には、その土台となる頭皮や体全体の健康が欠かせません。
毎日の生活習慣を少し見直すだけでも、ヘアサイクルの乱れを防ぎ、抜け毛や薄毛(AGA)の予防につながります。
今日から取り入れたい、頭皮と髪に良い生活習慣をご紹介します。
- 喫煙者はタバコの量を減らす
- 睡眠時間をしっかり確保し、なるべく規則正しい時間帯で就寝する
- 長時間同じ姿勢の仕事などは適度に休憩やストレッチをはさむ
- 冷たい飲み物ばかり飲むと血行が悪くなるので常温や温かい飲み物も飲む
- 過度なダイエットは行わない
- 夏や日差しが強い日の紫外線対策を行う
など
喫煙している方は、全身の健康のためにも禁煙を検討してください。禁煙が難しい場合は、禁煙外来などに相談してください。
成人では6時間以上の睡眠を一つの目安としつつ、必要な睡眠時間には個人差があるため、睡眠時間と睡眠による休養感の両方を確保しましょう。
長時間同じ姿勢を続けないよう、適度に休憩を取りましょう。
水分は温度にかかわらず、体調や環境に応じて適切に摂取してください。
栄養不足は脱毛の一因となる場合があるため、バランスのよい食事を心掛けることが大切です。
ただし、特定の食品や栄養素を摂取するだけでAGAを予防できるとは限りません。
サプリメントや食事で髪に栄養を送る
髪の毛も体の一部であるため、毎日の食事から髪の材料となる栄養をしっかり摂ることは、AGAや薄毛の予防において非常に大切です。
健やかな髪を育むために、以下の栄養素をバランスよく取り入れましょう。
-
タンパク質(肉、魚、卵、大豆製品など)
髪の主成分(ケラチン)となり、毛髪をつくる直接的な材料になります。 -
ビタミン類(緑黄色野菜、豚肉、ナッツ類など)
頭皮の皮脂バランスを整え、血行を促すことで頭皮環境を維持します。 -
ミネラル類(海藻、魚介類、乳製品など)
亜鉛などのミネラルは髪の成長に欠かせませんが、体内で合成できないため外部から摂る必要があります。
食事だけで十分な栄養を補うのが難しい場合は、髪の育成をサポートするサプリメントの活用がおすすめです。
-
亜鉛
髪のタンパク質合成をサポートする必須ミネラル -
ビタミンB群(B6やバイオチンなど)
頭皮の代謝を高め、健やかな頭皮環境を保つ -
ノコギリヤシやL-リジン
抜け毛ケアや髪の発育をサポートする注目の成分 -
マルチビタミン・マルチミネラル
ベースとなる日々の栄養バランスを補助する
※過剰摂取してもAGAを予防できるとは限りません
サプリメントはフィナステリドやミノキシジルといったAGA治療薬とも併用可能なため、毎日のケアとして取り入れやすいメリットがあります。
また、極端な食事制限は栄養不足を招く可能性があります。
持病がある方や大幅な減量を行う方は、医師や管理栄養士などの専門職に相談してください。
薄毛予防に役立つ具体的な食材や、さらに詳しい栄養素の働きについては、以下の記事で解説しています。 AGAを予防する髪に良い食べ物と栄養素
市販の育毛剤を利用する
育毛剤には医薬部外品として承認された市販製品があります。
効能・効果や有効成分は製品ごとに異なるため、各製品の表示や情報を確認しましょう。
- センブリ
- 冬虫夏草
- カンゾウ葉
- チンピ
- 高麗ニンジン
- グリチルリチン酸ジカリウム
- セラミド
- ノコギリヤシ
- トンカットアリ
- アミノ酸
など
育毛剤には、頭皮に使用する医薬部外品などがあります。
頭皮の環境を整えたり、今ある髪の育毛を促進するもので、その効果は治療ではなく予防にあたります。
AGA治療薬を使う
薄毛の原因が男性型脱毛症である場合、フィナステリドやデュタステリドは、医師の診断のもとで進行抑制を目的に使用される内服薬です。
AGAは徐々に進行することがありますが、経過や治療効果には個人差があります。
日本皮膚科学会の2017年版ガイドラインでは、成人男性の男性型脱毛症に対するフィナステリド内服とデュタステリド内服は推奨度Aです。
AGA治療薬の種類について、詳細は以下のページをご覧ください。 AGA治療薬について
ミノキシジルを使う
外用ミノキシジルは、壮年性脱毛症における発毛、育毛および脱毛の進行予防を目的に使用されます。
作用機序は完全には解明されていませんが、複数の機序が確認されています。
一方、ミノキシジル内服薬も同様の目的に使用され、海外の臨床試験では発毛効果が認められていることから、日本国内でも一部のクリニックで処方を受けることができます。
ミノキシジルとプロペシア(フィナステリド)またはザガーロ(デュタステリド)は併用できるというのもメリットの1つです。
AGAや薄毛・抜け毛予防の妨げとなる生活習慣
AGAや薄毛・抜け毛予防の妨げとなる生活習慣と考えられている内容を以下に分けて解説します。
妨げとなる生活習慣
睡眠不足や生活習慣の乱れは心身の負担になる場合があるため、無理のない範囲で生活を整えることが大切です。
頭皮の乾燥や不適切な洗髪は頭皮トラブルにつながる場合があり、ストレスや朝の洗髪がAGAの直接的な原因と断定できないものの、脱毛に影響を与えるおそれはあります。
頭皮の乾燥など頭皮環境の悪化
空調によって室内の湿度が低下すると、頭皮や毛髪の乾燥につながる場合があります。
また、紫外線が強い時期には帽子などで頭皮を保護しましょう。
季節の変化に伴う湿度や気温の変化によって、乾燥や刺激感が現れる場合があります。
乾燥しやすい体質の方でも、保湿や洗髪方法の見直しによって症状を軽減できる場合があります。
症状が続く場合は皮膚科へ相談してください。
ストレス
強い心身の負担が、休止期脱毛など一部の脱毛に関係する場合があります。
円形脱毛症は、成長期の毛包を標的とする自己免疫性疾患と考えられています。
円形脱毛症では、典型的には円形または類円形の脱毛斑が生じます。
自己免疫疾患とは、免疫系が自分の組織を誤って攻撃することによって生じる疾患の総称です。
ただし、抜け毛の原因は多岐にわたるため、ストレスだけが原因とは限りません。
朝シャン
朝に洗髪すること自体がAGAの直接的な原因になるとする十分な根拠は確認されていません。
ただし、洗浄のしすぎ、強くこすること、すすぎ不足などは頭皮トラブルにつながる場合があります。
また、汗や皮脂が長時間残ると不快感や頭皮トラブルにつながることがあるため、頭皮の状態に応じて適切に洗浄してください。
洗髪回数が多い、洗浄力が強すぎる、強くこするなどの洗い方は、頭皮の乾燥や刺激につながる場合があります。
朝の洗髪にかかわらず、頭皮の状態に合った方法で洗いましょう。
頭皮に合わない洗髪や過度な洗浄は、乾燥、フケ、かゆみなどの症状につながる場合があります。
また、時間に余裕がないと、洗浄やすすぎが不十分になる場合があります。
洗髪方法の例
- 熱すぎない湯を使用
- 爪を立てずにやさしく洗う
- 洗浄成分を十分にすすぐ
- 頭皮の状態に合わせて調整
AGAや薄毛・抜け毛の予防は生活習慣改善と治療薬の組み合わせが効果的
AGAや薄毛・抜け毛の予防は生活習慣改善と治療薬の組み合わせが効果的と考えられます。
- 普段の生活で予防する方法として、「市販の育毛剤を利用」「正しいヘアケア」「髪に悪い生活を改善」といったものがある
- 生活習慣の改善だけでは完全に予防することはできない
- AGA治療薬やミノキシジルは予防にも効果が認められる
- AGA治療薬の服用と並行してサプリメントの摂取やその他の改善を行い、それらを継続すると効果的
AGAは徐々に進行する脱毛症であるため、気になる変化がある場合は早めに医療機関へ相談してください。
当院では、患者様一人ひとりの症状やご希望に合わせ、最適な治療法をご提案いたします。
当院のAGA治療について詳しくは、以下のページをご覧ください。
AGAや薄毛・抜け毛の予防方法に関するよくある質問
-
- Q
どれくらい毛が抜けたら「抜け毛が多い」状態で予防が必要なのでしょうか?
- A
一般に1日50~100本程度が目安とされますが、洗髪間隔や毛量などによって異なります。本数だけで判断せず、以前より抜け毛が増えた状態が続く場合や、毛が細くなった、地肌が目立つといった変化がある場合は医療機関にご相談ください。
- Q
-
- Q
AGAを防止するにはどうすればいいでしょうか?
- A
AGAは徐々に進行する脱毛症であるため、気になる変化がある場合は早めに医療機関へ相談してください。
進行度合いにもよりますが、抜け毛抑制・発毛促進の治療を行うことで予防に期待できます。
- Q
-
- Q
筋トレやプロテイン摂取ではげるというのは本当ですか?
- A
筋トレによる効果とAGAに関係するものとして、「筋トレで男性ホルモンが増えてハゲる」という噂は間違いです。
また、効率よくタンパク質を摂取できるプロテインは、髪にとってプラスになるといえます。特に大豆プロテインは髪の健康に効果のあるエストロゲンと似た働きも期待できます。
しかし、摂取量には注意が必要で、バランスの取れた食事も重要です。
また、強度の高い筋トレを行う人でクレアチンを摂取することがありますが、クレアチンには、薄毛の原因であるジヒドロテストステロン(DHT)を増やす可能性があると見られています。
- Q
-
- Q
夏は抜け毛がひどいのですが、原因を教えてください
- A
抜け毛には季節による変動がみられる場合があります。
紫外線や塩素などが頭皮や毛髪の刺激・乾燥につながることはありますが、持続する抜け毛の原因はAGA、休止期脱毛症、皮膚疾患などさまざまです。
抜け毛の増加が続く場合は医療機関に相談してください。
- Q
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参考サイト
この記事の監修
(はっとり けいた)医師
【略歴】
- 平成17年
- 医療法人財団 河北総合病院 勤務
- 平成29年
- ゴリラクリニック 池袋院 管理者
- 令和5年~
- フィットクリニック院長 勤務

