
コメドはニキビの初期段階とされる毛穴トラブルの一種で皮脂が詰まった状態のことです。
間違ったスキンケアや、放置によりアクネ菌が増殖すると、炎症や化膿につながることもあるため、できるだけ早めの対処が大切です。
このページではコメドができる原因や、できやすい人の特徴、そして治療薬を使った即効性のある治し方を詳しく解説します。
市販薬を使ったセルフケアの方法やスキンケアのポイントも紹介するので、「コメドを改善したい」「コメドの再発を防ぎたい」と考えている方はぜひ最後までご覧ください。
コメドとは
コメドとは、ニキビの初期段階の「白ニキビ」や「黒ニキビ」などの非炎症性ニキビのことで、「面皰(めんぽう)」とも呼ばれます。
毛穴が詰まった状態で、肌表面に触れるとざらざらしているのがわかります。
■白ニキビ:毛穴の出口が皮脂でふさがっている状態
■黒ニキビ:毛穴が開いた部分から皮脂が酸化して黒く見えている状態
また、コメドが肌表面に出てくる前には「マイクロコメド」と呼ばれる段階があります。
これは皮脂や古い角質が徐々に毛穴に溜まりはじめた状態ですが、肉眼では確認することはできません。
そのため、気づいたときには「コメド→炎症性ニキビ(赤・黄ニキビ)」にすぐ進行することもあるため注意が必要です。
コメドの原因・できやすい人の特徴
コメドは、皮脂の過剰分泌により毛穴が詰まることが主な原因です。毛穴が詰まると皮脂や古い角質がたまりやすくなり、炎症を起こす前の段階としてコメドが生じやすくなります。
コメドができやすい人には、次のような特徴があります。
- 食生活が偏りがち(高脂質・高糖質など)
- 睡眠不足やストレスでホルモンバランスが乱れている
- 喫煙習慣がある
- 過剰な洗顔など間違ったスキンケアをしている
- 生理前、妊娠、思春期などのタイミング
- 過度なダイエットや食事制限中
特にストレスを抱えやすい人や喫煙習慣がある人は、体内のビタミンCが消費されやすいです。ビタミンCは肌のコンディションを整えるために欠かせない栄養素で、不足するとコラーゲン生成や皮脂のコントロールがうまくいかず、コメドやニキビなどの肌トラブルが起きやすくなります。
コメドはできるだけ早い段階で対処
肌に触れた際にポツポツとした手触りを感じたら、早めのアクションが大切です。
- コメドを放っておくと炎症が始まり真っ赤に腫れたり(赤ニキビ)、さらに進むと膿がたまって黄色っぽく(黄ニキビ)なる
- ときには出血を伴い、紫がかった紫ニキビにまで悪化してしまう
- 一見すると軽い症状でも、油断するとニキビ跡になる
- 目に見える変化が少ないうちからケアをはじめて、肌トラブルの大きなダメージを回避すると、後々のケアも楽になる
小さなうちに対処する、これがコメドと付き合ううえでの重要なポイントです。
コメドの即効性のある治し方
コメドはニキビの初期段階の一種ですが、皮膚疾患である以上、悪化したり再発を繰り返すリスクがあります。
ここからは、医療機関で行われる治療薬・サプリの活用、施術といった即効性のある方法について順番に見ていきましょう。
コメドを治療薬・サプリで治す方法
コメドを治すのに効果的とされる、医師処方の治療薬・サプリは以下のとおりです。
なお、繰り返しできるニキビや複数部位(顎や頬、背中など)にわたるニキビには、イソトレチノインのような治療薬が検討される場合もあるため、一度医師に相談してみるのがおすすめです。
主な治療薬 | 薬の種類 | 治療目的 |
---|---|---|
エピデュオゲル | 外用薬(クリーム) | ピーリング作用によりコメドの発生を防いで毛穴詰まりを改善 |
デュアックゲル | 外用薬(クリーム) | アクネ菌を殺菌し、ニキビの炎症を抑える |
Lypo-C Vitamin C![]() |
ビタミンCサプリメント | 皮膚や粘膜の維持(皮脂抑制・毛穴引き締め、コラーゲン産生促進) |
Lypo-C Vitamin C+D![]() |
ビタミンC+Dサプリメント | 抗炎症作用、肌のバリア機能改善 |
スキンマリア | 美容5合剤内服 | 肌のターンオーバーをサポート |
イソトレチノイン![]() |
内服薬 | 繰り返し起こるニキビや重症ニキビの根本的治療 |
治療薬はコメドに直接アプローチでき、ニキビへと悪化するのを防ぎやすいのが特徴です。
一方、サプリメントは日々のインナーケアに役立ちます。
健康な肌を維持するために必要な栄養素が含まれているため、コメドが発生しにくい肌環境づくりをサポートします。
コメド圧出(面皰圧出)で治す方法
コメド圧出は皮膚科など医療機関で行われる方法のひとつで、詰まった毛穴の中の皮脂や角質を専用の器具で押し出す治療です。
毛穴の奥に詰まった汚れを物理的に取り除くことで、コメドが炎症ニキビに進行するリスクを下げやすくなります。
適切な消毒やアフターケアが施されるので、自己流で無理に押し出すよりも安心です。
※当院ではコメド圧出を行っておりません。
コメドをケミカルピーリングで治す方法
ケミカルピーリングはグリコール酸やサリチル酸などの薬剤を使い、肌の表面にある古い角質を除去する治療法です。
古い角質がスムーズに取り除かれることで、毛穴詰まりの原因となる汚れや余分な皮脂が排出されやすくなり、コメドの改善やニキビ予防にもつながります。
※当院ではケミカルピーリングを行っておりません。
市販薬を使ったセルフケアで自力で治せる?
白ニキビや黒ニキビなど比較的軽度のコメドは、市販薬を使ったセルフケアでも改善することがあります。正しい使用方法を守りながら肌の状態をこまめにチェックすれば、毛穴に詰まった皮脂のバランスを整えて悪化を防ぐことができるでしょう。
ただし、用法や用量を誤ったり、自分の肌に合わない薬を使ってしまうと、逆効果になることもあります。
また、「コメドプッシャー」という物理的にコメドの芯(角栓)を押し出す器具も市販されていますが、扱い方を間違えると肌を傷つけてしまうことがあります。
ニキビ跡になってしまったり、頻繁に行うと毛穴が目立つ原因にもなりかねないため、こうした自己判断のケアには注意が必要です。
コメドがあるときのスキンケア

コメドが目立つときほど、「しっかり洗顔しなきゃ」という気持ちになりがちですが、ゴシゴシと力を入れて洗ったり、何度も洗顔を繰り返したりすると、かえって肌のバリア機能を乱してしまいます。
以下のポイントを押さえながら、肌に余計な刺激を与えないケアを意識してみてください。
- 洗顔は1日2回が目安
朝と夜の基本的なケアを丁寧に行うだけで十分です。何度も洗うと必要な皮脂まで落としてしまい、逆に皮脂分泌が増える可能性があります。
- 優しく洗う
指の腹を使い、泡をクッションにしてくるくると円を描くように洗います。強くこすりすぎると肌を傷つけてしまい、コメドやニキビを悪化させる原因になるのでご注意ください。
- ぬるま湯でしっかりすすぐ
熱いお湯は肌の乾燥を進め、冷たい水は汚れが落ちにくいことがあります。ぬるま湯で丁寧にすすぎ、洗顔料を肌に残さないよう注意してください。
- 洗顔後はうるおいをキープ
洗った直後は肌が乾燥しやすい状態です。化粧水や乳液・クリームなどで早めに保湿して、肌のバリア機能を守りましょう。べたつきが気になる方は、油分の少ないアイテムを選ぶと良いでしょう。
これらを実践するだけでも、コメドの悪化を防ぐ助けになります。
ゴシゴシ洗わない、洗いすぎないという基本を守りつつ、自分の肌状態に合ったスキンケアアイテムを選んでみてください。
まとめ:ニキビの初期段階から適切にケアしましょう
- ニキビの初期段階とはいえ、皮脂の過剰分泌や生活習慣の乱れによって悪化しやすい
- 繰り返すニキビや複数箇所(おでこや顎、頬など)にわたる症状がある場合には、専門的なアドバイスのもとで早期ケアを行うとニキビ跡として残るリスクを抑制できる
- まずは医療機関を受診して、必要に応じて治療薬やサプリメントを使用することを推奨している
ビタミンCは皮脂分泌をコントロールしたり、肌を内側から整えるのに役立つ栄養素です。健康的な肌づくりをサポートするためにも、当院でも取り扱いのあるリポシーのようなビタミンCサプリを活用してみるのも1つの方法です。
コメドのよくある質問
-
- Qニキビとコメドの違いは?
- Aコメドはニキビの初期段階で、毛穴に皮脂や角質が詰まりはじめた状態を指します。
見た目から白ニキビや黒ニキビと呼ばれる段階にあたり、まだ炎症を起こしていないのが特徴です。
一方、ニキビはコメドからさらに進行し、赤みや膿を伴う炎症性の症状を含むことを指します。
- Q
-
- Qコメドは針で潰してもいい?
- A針などで無理に潰す行為はおすすめできません。
正しい手順や道具を使わないと肌を傷つけてニキビ跡を残したり、かえって炎症が悪化する原因になります。
どうしても詰まりが気になる場合は、皮膚科で面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)など専門的な処置を受けるのが安心です。
- Q
-
- Qコメドと角栓の違いは?
- Aコメドは毛穴の中に皮脂や角質がたまった状態で、ニキビの前段階ともいえます。
一方で角栓は、毛穴の入り口付近に古い角質や皮脂が固まってできた塊です。
いずれも「毛穴の詰まり」や「ざらざらした肌触り」という点では共通しますが、コメドはニキビ発生につながりやすい点が大きな違いです。
- Q
その他よくある質問はこちらをご確認ください
イソトレチノインについて | |
---|---|
未承認医薬品等であることの明示 | イソトレチノインは日本国内では未承認医薬品となります。 |
入手経路等の明示 | 厚生局の正式なプロセスを経て、当院医師の判断により輸入しています。 |
国内の承認医薬品等の有無の明示 | 同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。 |
諸外国における安全性等に係る情報の明示 |
|
医薬品副作用被害救済制度について |
---|
万が一重篤な副作用が出た場合は、日本国における医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。 |