ニキビの原因は紫外線?治し方から日焼け対策・お肌のケア方法まで解説

更新日:2024/11/27
ニキビの原因は紫外線?治し方から日焼け対策・お肌のケア方法まで解説

紫外線によるダメージは、ニキビの発生にも関係しています。
紫外線は季節や天候に関わらず肌に影響を与え、皮脂の分泌やアクネ菌の増殖を引き起こす場合があります。

晴れた日だけでなく、曇りの日や冬でも紫外線は降り注いでいるため、紫外線ニキビを防ぐためには1年を通じて日焼け対策と、適切なスキンケアが不可欠です。

このページでは、紫外線によるニキビの原因や治し方、予防法、そしてお肌を守るためのケア方法について詳しく解説します。
紫外線ニキビを正しく理解して、健やかな肌を保ちましょう。

ニキビの原因について

紫外線によるニキビの原因

紫外線によるニキビの原因

紫外線は肌にさまざまなダメージを与えるだけでなく、ニキビの原因にもつながります。
主な原因は以下の4つです。

次の章で、具体的なメカニズムについて詳しく解説していきます。

皮脂の過剰分泌

皮脂の過剰分泌

紫外線を浴び続けると、肌は外部の刺激から身を守ろうとして皮脂を過剰に分泌します。
この過剰な皮脂が毛穴にフタをしてしまい、その結果ニキビの原因となるのです。
特に夏の汗をかきやすい時期には、汗と皮脂が混ざり合い、さらにファンデーションなどのメイク製品が加わることで、毛穴の詰まりが一層悪化します。

これによりアクネ菌が繁殖しやすい環境が整い、ニキビの発生リスクが高まります。

アクネ菌の増殖

アクネ菌は、もともと皮膚に常在している細菌の一種で、通常は肌に問題を引き起こしません。
しかし、皮脂が過剰に分泌される肌環境では、それをエサとするアクネ菌が増殖を始めます。

特に毛穴が詰まると、アクネ菌が閉じ込められた皮脂の中で増殖しやすくなり、その結果ニキビの発生リスクが高まります。

過酸化脂質の産生

過酸化脂質の産生

アクネ菌はその代謝過程で「ポルフィリン」という物質を分泌します。
このポルフィリンが紫外線に当たると活性酸素が発生し、皮脂を酸化させ過酸化脂質が産生されます。結果、肌に酸化ダメージが及び、二キビができるという仕組みです。

■過酸化脂質の産生メカニズム

ポルフィリンに紫外線が当たる

皮脂が酸化脂質が増加

酸化ダメージにより炎症ニキビが発生

ポルフィリンはニキビの原因となるのはもちろん、肌機能を低下させることでシミやしわ、くすみなどの肌トラブルの原因にもなります。

肌のバリア機能低下

肌のバリア機能低下01

肌のバリア機能は、外部の刺激や汚れ、細菌などから肌を守る重要な役割を果たしています。
しかし、紫外線によりバリア機能が低下すると、肌は外部からの刺激に対して敏感になりやすくなります。

本来の機能を果たせない状態では、肌のターンオーバー(細胞の生まれ変わり)が乱れ、古い角質がうまく排出されなくなります。
これにより、毛穴が詰まりやすくなり、アクネ菌の繁殖していきニキビができやすくなるのです。

肌のバリア機能低下02

さらに、バリア機能が低下すると、皮膚の水分保持能力も低下し、肌の乾燥を招きます。
肌を乾燥から守るために肌は余計に皮脂を分泌してしまい、ニキビができやすくなり、乾燥と皮脂分泌の悪循環に陥りやすくなってしまいます。

その他のニキビの原因について

紫外線ニキビの治し方と予防法

紫外線によるニキビを予防し、治すためには、肌に負担をかけない適切なケアが欠かせません。
外出時は紫外線対策をしっかりと行い、日常の習慣を少し変えるだけでも、紫外線によるニキビの発生を防ぐことができます。

ここからは紫外線ニキビの治療と予防に役立つ、それぞれの具体的な方法についてご紹介していきます。

日傘や帽子、フェイスカバーを使用する

紫外線ニキビを避けるためには、日光が直接肌に当たらないようにするのがポイントです。

日傘や帽子を使用すれば、一定の紫外線を遮断でき、肌を守ることができます。
また、フェイスカバーを装着すれば、降り注ぐ日差しだけでなく、壁や地面から反射した「反射光」も防げます。

特に紫外線が強い日や、長時間外出するような際は、これらの対策を組み合わせて使用するよう意識してみてください。

ビタミン系のサプリメントを服用する

ビタミン系のサプリメントを服用する

酸化から肌を守る栄養素としてあげられるのが、ビタミン類です。
ビタミンCやビタミンEといった栄養素には抗酸化作用があるため、酸化ストレスから肌を守る働きが期待できます。

また、ビタミンDも重要です。
ビタミンDには細菌やウイルスを殺したり、肌のバリア機能を高める「抗菌ペプチド」を作る働きがあります。
さらに最近では、心身のバランスを整えるセロトニンを調整する働きも確認されています。

ビタミンDは、紫外線を浴びることで体内で生成されるため、紫外線を避ける場合には食事やサプリメントで補うのが良いでしょう。
ただ、毎回の食事バランスを考えるのは簡単なことではありません。
コントロールが難しい場合には、「マルチビタミン」や「リポC各種(Lypo-C Vitamin C+D・Lypo-C Vitamin C)」でビタミンを補うと肌の健康のトータルサポートが実現できます。

特にリポCは、リポソーム技術によりビタミンCが分解されずに体内に長く留まり、消化管での吸収効率が上がるため、持続的に高い効果を発揮します。ニキビや美肌ケアには、こうした長期的な抗酸化作用が特に重要です。

Lypo-C(リポC)の美肌効果について詳しく見る

低刺激の日焼け止め、スキンケア、メイク用品を使用する

紫外線ニキビを防ぐためには、以下のような肌にやさしい低刺激のアイテムを使うことが大切です。

【肌に優しいアイテム例】

■日焼け止め

日焼け止め

日焼け止めは、紫外線吸収剤が含まれていないノンケミカルタイプや、肌が敏感な方はオーガニック製品が向いています。また、油分が多い製品はニキビを悪化させる可能性もあるため、オイルフリーかどうかをチェックするのもポイントです。日焼け止めはSPFやPAの数値が高くなるほど肌に負担をかけてしまいます。SPFは「20〜30」、PAは「++」までの製品をお選びください。

■スキンケア

スキンケア

スキンケアを選ぶ際は、毛穴詰まりを起こしにくい「ノンコメドジェニックテスト済み」の製品を選びましょう。ニキビを改善したいからといって刺激の強いものを選んでしまうと、逆に乾燥を招いて皮脂の過剰分泌を起こします。また洗顔後は、さっぱりとしたテクスチャーの乳液などで適度に保湿するよう心がけてください。

■メイク

メイク

メイク用品も、スキンケアと同じように「ノンコメドジェニックテスト済み」のものを選ぶことを推奨します。ニキビ肌向けの化粧品やオイルフリータイプを選ぶことで、肌への負担を軽減しながらケアが可能です。また色や質感を補正できるアイテムを使うことで、ニキビをカバーしつつ美しい仕上がりを保てます。

医療機関で薬をもらう

ニキビが炎症や化膿を繰り返していると、ニキビ跡や色素沈着などの「ニキビ後遺症」が残ってしまう場合があります。

医療機関の治療であっても、コメド(ニキビの初期症状)の段階から早期治療が可能なので、より確実な方法として医療機関に頼るのも選択肢のひとつです。

以下は、ニキビ治療で処方されやすい薬やサプリ、漢方薬の一覧です。

名称 有効成分 効果・特徴 副作用
デュアックゲル クリンダマイシン/過酸化ベンゾイル 抗炎症作用・抗菌作用

炎症性ニキビ(中等症〜重症)に有効
乾燥、皮膚剥脱、紅斑、かゆみなど
エピデュオゲル アダパレン/過酸化ベンゾイル コメド発生を抑制・抗菌作用・角質剥離作用

炎症性ニキビ(中等症〜重症)に有効
皮膚刺激、皮膚疼痛、アレルギー性皮膚炎など
イソトレチノイン(内服薬) ビタミンA誘導体 皮脂分泌を抑えてニキビの発生や炎症を防ぐ。

重度のニキビに用いられる。
全身の皮膚や粘膜の乾燥、頭痛、など
ビブラマイシン(内服薬) ドキシサイクリン 抗菌作用でアクネ菌を増殖を抑える 吐き気・嘔吐、食欲不振、下痢など
ユベラ(内服薬) トコフェロール酢酸エステル 肌のターンオーバーにより色素の排出を促すことでニキビ痕が薄くなる効果が期待できる 便秘、胃の不快感、下痢、発疹
荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう) ケイガイ・レンギョウ・トウキ・シャクヤク・センキュウなど 面ぽう(コメド)に他の治療が無効、または他の治療できない場合の治療として推奨 発疹・発赤、かゆみ、食欲不振、胃部不快感など

※スクロールしてご覧ください

これらの他にも美容クリニックでは、レーザーやケミカルピーリング、イオン導入などの施術治療を受けることも可能です。

ニキビ治療薬について

まとめ:紫外線ニキビは肌へのダメージが大きい。気になるなら医療機関に相談しよう

紫外線ニキビを予防・改善するためには、正しい知識と日常的なケアや対策が欠かせません。

  • 紫外線はニキビの原因になる
  • 季節や天候に関わらず、紫外線は肌にダメージを蓄積させる
  • 紫外線ニキビは外出時の対策が重要
  • ニキビは医療機関での治療がより効果的

紫外線ニキビが長引いてしまったり、再発を繰り返してしまったりする場合には、セルフケアだけでは改善が難しいこともあります。

重い症状でなくとも医療機関でニキビ治療は受けられます。早めに治療を受けて健やかな肌を取り戻しましょう。

ドクターイラスト

紫外線ニキビのよくある質問

  • Q
    紫外線でニキビは殺菌できますか?
    A
    紫外線でニキビを殺菌することはできません。
    逆に、強い日差しを浴び続けてしまうとニキビが悪化するリスクが高まります。
    また「光老化」といって肌ダメージの蓄積がシミやしわ、くすみなど、他の肌トラブルを招くこともあるため、紫外線予防は徹底しましょう。
  • Q
    紫外線に当たるとニキビができますか?
    A
    紫外線に当たることでニキビができる可能性はあります。
    紫外線は肌にダメージを与え、皮脂の過剰分泌や肌のバリア機能の低下を引き起こします。これにより毛穴が詰まりやすくなり、アクネ菌が増殖し、ニキビの発生しやすい環境が作られてしまうのです。また、紫外線が引き起こす活性酸素は肌の酸化を促し、炎症やニキビの悪化につながる場合もあります。
  • Q
    日焼けでニキビが大量にできた時の治し方は?
    A
    日焼けでニキビが大量にできた場合は、刺激の少ない製品を使って肌をやさしくケアしましょう。
    また、肌回復にはビタミン類などの栄養素が必要になるため、それぞれの働きを高めるためにもバランスの良い食事を心がけてみてください。
    ただし、セルフケアには限界もあり、大量にニキビが発生しているようであれば、それ以上悪化させないためにも医療機関での治療をご検討ください。

その他よくある質問はこちらをご確認ください

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